1988年3月4日、王安蘭さんは、障害者の妻を持ち、家庭にはさまざまの負債があるという状況のもと、地元の要請を毅然として受け入れ、官陽鎮から廟堂郷までを徒歩で配達する郵便配達員となり、きわめて危険な仕事に従事することになった。
その時以来20数年間、理想と信念を固く持ち続け、一つまた一つと高く険しい山を越えて運んだ郵便物は131万通、党の新聞や刊行物は80万件で、ただの一度も配達を遅らせたり溜め込んだりしたことはない。郵便物を2本の足で運んだ距離は、なんと地球4周半。命がけの、誠意に満ちた、悔いのない、長い道のりを歩んできたのだ。
2009年、廟堂郷では環境移住が行われ、600戸の村落全体が移転し、ほかの村に定住した。これによって、王安蘭さんも平河郷起陽村に引越し、仕事や生活条件が改善されたが、彼は依然として官陽鎮の郵便配達員の職務を続けている。そして、自ら協力して起陽村の2戸の「五保戸」(生活困難家庭で衣・食・燃料・教育・葬儀が保障される家)を援助し、彼らの日常生活の面倒を見ている。また、貧困家庭の高校生を援助し、学費と生活費を負担している。
王安蘭さんはも2007年に感動重慶十大人物に選ばれ、08年には全国郵政関係部門先進人物に選出された。09年には重慶市道徳模範、重慶市労働模範に選ばれた。10年には全国交通運輸業界文明従業員模範に、11年には重慶市優秀共産党員に選出された。
【プロフィール】
王安蘭
重慶市巫山県郵政局官陽郵政支局郵便配達員。1963年6月生まれ、2008年7月入党、小学校卒業。
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