8000万人党員をどう管理(上) | |||||
中国共産党中央党校党史研究室教授 謝春濤 氏
中国共産党は一体どのようにこれほど多数の党員を管理し、建設事業の前衛部隊に成長させ、中国人民を率い、現代化建設の道を絶えず前進させることができたのだろうか。 至るところで組織化を 中国共産党が結成された当時、強い敵対的勢力といかに戦ったらよいか理解できず、たびたび国民党を主体とする他の敵対組織の迫害に遭った。血の教訓に直面し、1927年9月、毛沢東は党と軍隊に今日まで影響を及ぼしている決定を下した。それは「党が軍を指導する」ことだ。党の末端組織である党支部を「中隊に設立すべきだ」ということだった。その後、軍の末端の中隊に、党支部が設立され、活動を始めた。どの部隊にも活躍する党員の姿が見られ、彼らの模範的で、率先的な役割によって、軍の戦闘力が向上した。 党は軍における党支部結成の経験を党の管轄する地域にも移植、普及させ、地方でも緊密で整然とした組織を結成した。後に、中国共産党は規約で次のように規定した。企業、農村、政府機関、学校、科学研究所、住宅区(コミュニティー)、社会団体、社会的仲介組織、人民解放軍の中隊とその他の末端単位で、党員が3人以上いれば、すべて党の末端組織を結成する。 党の末端組織は「党が社会の末端組織におけるトーチカで、党のすべての活動と戦闘力の基礎だ」。2010年末までに、中国共産党の末端組織は389万2000に達した。至るところに分布している末端組織によって、党は国家や社会に対して効果を上げる組織となった。 党員は必ず党の組織決定に服従し、党の呼び掛けに従い、組織に対して、定期的に思想報告を行う。これは多くの国外の政党にはないものだ。外国人の中には、中国共産党がなぜ北京五輪や上海万博などの国際的なイベントを成功させ、大規模な自然災害に打ち勝ち、さらに被災地の再建にも迅速に対処できたのか、理解できない人もいる。実は、これは中国共産党の緻密な組織と幅広い動員力に密接なかかわりがあるのだ。 党組織と党員の先進性 中国共産党が絶えず発展し、終始旺盛な活力と戦闘力を保っているのは、一貫して先進分子の入党を重視し、いつも自分自身の先進性保持に努めていることと大きくかかわっている。 厳格な入党条件と手続きによって、党組織が主に先進分子で構成されることを担保している。現在、17段階の手順を踏んで、はじめて正式な中国共産党員になれるのだ。先ず自由意志によって入党申請書を提出し、入党の積極的分子と認定されると、観察期間に入り、党内外の人々の意見が聴取され、入党承認対象に認定され、さらに政治審査、短期教育、入党紹介者の確定、入党志願書の記入、支部委員会審査、支部大会での討議と可決、組織の面談、党委員会が審査承認を経て、支部から本人に入党通知書を交付し、その後、入党宣誓、予備期間の教育と査察があり、予備期が終了するなどの手順を踏まなければならない。 生涯学習の理念樹立を 現在、中国共産党指導部の考えによれば、党の先進性と政権を担当する「執政」の地位はいつまでも不変ではなく、過去において先進的だったことは、現在も先進的だということとイコールではなく、現在先進的だとしても将来いつまでも先進的だとは限らない。そのため、党はよりよく学習することによって、自らの先進性を高め、さらに学習型政党を建設する任務を打ち出した。党指導部は広範な党の指導的幹部らに読書を好み、読書に時間を割き、良書を読む習慣を身に付けさせ、絶えず学習し、生涯学習の理念を樹立するよう要求している。 毛沢東は革命で勝利を収めたのは、党の優れた三大作風の功績に帰するとした。即ち、理論と実践の結合、大衆との密接な交流、批判と自己批判の三つだ。2002年12月、胡錦濤中国共産党中央委員会総書記は就任後まもなく、かつて毛沢東が解放戦争を指導した河北省西柏坡を訪れ、党員全体に対して党の優れた伝統を改めて学び、謙虚で、慎重で、おごらず、焦らずという作風を保ち、刻苦奮闘する作風を保ち続けなければならないと、戒めた。
人民中国インターネット版 2012年11月6日
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