十八大代表、証監会主席の郭樹清氏
中国共産党第18回全国代表大会(以下「十八大」)代表を務める中国証券監督管理委員会(証監会)の郭樹清主席は11日、十八大報道センターの取材に対し、ネット上で話題になっている「証監会支局の審査認可処処長を1度接待するには30万元(約383万円)、局長ならば50万元(約638万円)かかる」との投稿について、「精査したところ根拠のないデマであることが分かった」と明らかにし、「メディアの監督は歓迎だが、デマを鵜呑みにしたり、伝えたり、ねつ造したりしないよう気をつけてほしい」と語った。人民網が報じた。
郭主席は、十八大で、証監会行政審査プロジェクトの認可授権・却下に関する状況を説明、「今回の審査認可改革のうち、証監会は行政審査プロジェクト32項目の認可授権および却下を行った。この数は、国務院傘下のあらゆる部門で一番多い。このほかにも、関連法の改正を待って却下もしくは授権を行う予定の審査認可プロジェクトが10項目ある」と語った。
さらに、「これらの審査認可プロジェクトは、以前は確かに必要なものだった。しかし、環境の変化や市場の発展に伴い、今となっては、これらを保留のままとしておけば、利益より弊害が多くなる。つまり、審査認可改革の全体的な方向は、審査・認可権の授権に傾いている」と続けた。
郭主席はその後、取材に対し、ネット上で話題になった証監会職員の「汚職問題」について自ら取り上げ、次の通り語った。
「現職に就いたすぐに、ネット上に飛び交う噂に注目した。その後、問題の状況に対する調査を進めたところ、これらの噂のほぼ全てが、根拠のないデマであることが明らかになった」
「我々はメディアによる監督を大いに歓迎する。海外株式市場に上場している中国建設銀行に在籍していた頃、『メディアによる監督は、現代の企業体制を構成する重要な一要素となっている』と発言したことがある。メディアによる監督は、企業体制を完備し、リスクを予防する上で、必要不可欠だ。しかしそれは、事実に基づいたものでなくてはならない」
「例えば、『証監会支局の審査認可を担当する処長をいちど食事接待するには、30万元かかる。局長ならば50万元かかる』という投稿に関して、証監会はあの手この手を尽くして投稿者を突き止めたが、追求すると『噂でそのように聞いた』という答えだった。もっとも、中には事実に基づく部分もあった。その部分については関連法律・規定にもとづいて相応の処分を行った。このように、我々はこれまでと同様、メディアによる監督を歓迎する」。
「人民網日本語版」2012年11月12日
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