米誌フォーリン・ポリシーのインターネット版は18日、以下の記事を掲載した。
日本の衆議院選挙の翌日、安倍氏は釣魚島は日本に属すると強調した。ここから、島嶼問題において彼に譲る気がないことがはっきりわかる。中国の経済中心地の上海で、日本がいくつかの無人島のために両国間に生じるどれぐらいの貿易リスクを負担する気でいるかということが討論されている。安倍氏は来週の首相就任時に、中国の新指導者は国全体で支持され、日本の釣魚島に対する支配を徐々に崩していくことができ、問題解決を急ぐ必要がないと認識しなければならない。これは、日本も同様に根気を持って確実な戦略で対応する必要があることを意味する。
中国も日本も自身の経済的地位を固めようとしている。日本は環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉への参加を検討し、中国は人民元の世界の金融における役割強化を目指し、双方とも多国間機関を通してより高い評価と影響力を得たい考えだ。ところが、政治が世界2位と3位の経済国間の貿易関係に悪影響を与えている。安倍氏と同じで、習近平総書記が中国の島嶼紛争に対する立場を大きく変える可能性はほぼない。中国はまだ日本への圧力を軽減する意思を示しておらず、中国の艦船は係争ある島周辺海域への出入りを続けている。
中国が消耗されつつある日本の防衛が日本国内での政府に対する反感につながると思っているのであれば、日本の新首相が外交上で好意的な姿勢を見せても、中日がその他の合意に達する可能性は低い。それは日本の意志と戦略を読み違えている可能性があるが、少なくとも日本の政策を試しつづける意図を意味する。
これらは中日の緊張緩和にとって不吉な予兆である。残念なことに、現在の中日間では、争いによる緊迫状況を帳消しにできる積極的な力が不足している。両国間の貿易は中国の反日活動によって減少し、日本はTPP交渉に参加して中国を遠ざけようと考えており、双方間の外交の相互作用的なプラットフォームも少ない。中国は引き続き地域において日本を孤立させ、東アジアでたった一つの潜在的権力の中心を弱めようとしている。そのほか、今後10年において日本は中国の経済成長にとって重要な一部となるはずだったが、景気低迷と関係悪化が続けば日本が受ける影響は中国より深刻で、中国は日本に更に強硬的な姿勢を示すと見られる。
日本も、国外で自身の立場を固める手段を持っていない。島嶼問題で弱みを見せれば中国の気勢を高めるだけだが、日本は中国と「対抗」する立場に持っていかれたくないとも思っている。日本の防衛費は10年連続で減少し、さらに、日本は「アジアの反中先導者」というイメージによって対中貿易に更なる影響を与えたくない考えだ。そのほか、アジアその他の国が主に関心を持っていることは南中国海問題であり、北部にある日本の問題ではない。そのため、日本には米国への依存を強めるという選択しかない。こうしたことから、中日関係の決定権は中国が握っていると言える。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2012年12月20日
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