中国企業は国内市場の開発重視を 博鰲でフォーラム

 

海南省博鰲(ボアオ)で開催された博鰲アジアフォーラム2013年度年次総会では、6人の経済学者が企業代表に質問するというフォーラムが企画され、企業関係者の注目を集めただけでなく、インターネットの世界で熱い議論を巻き起こした。「第一財経日報」が伝えた。

フォーラムでは、北京大学の張維迎教授(経済学)が中国企業の国際化のために考慮しなければならない要素として次の3点を挙げた。

(1)中国市場そのものが企業のイノベーションにとって重要であること。中国の起業家が国内市場を十分に開発できるかどうか。現在、企業の製品を海外に輸出すればそれで成功だという誤解がある。

(2)企業の海外進出、またはイノベーションを長期的にみること。過去30年間、「製品の国際化」から「企業の国際化」への流れは、低コストに依拠したものだった。この低コストの優位性が徐々に弱まっている。持続的なイノベーション能力がなければ、海外進出しても戻ってくるしかなくなる。

(3)人材の問題。どれくらいの人材を海外に送れるか、またさまざまな文化の下にある従業員を管理できるか。

春華資本集団の胡祖六主席によると、中国はグローバル経済の重要なメンバーであり、世界2位の経済体であり、世界1位の輸出国だ。企業の発展は国際競争という大きな環境の中にある。政府と企業はいずれもこのことの重要性をわかっているが、今はまだ企業の国際化の成功例はごく少数だ。目下の国際化のプロセスは体制により多く制約されており、国際化を実現した企業の多くは政府や中央企業(中央政府直属の国有企業)や国有企業に主導されている。

マイクロソフトの張亜勤グローバル副総裁によると、国際化やグローバル化の流れは不可逆なものだ。製品を輸出しているかどうか、海外に機関があるかどうかに関わらず、企業の国内での運営にはグローバル化の意識やグローバル化した競争に立ち向かおうとする精神が必要だ。国際化の成功は長い道のりだ。これまでに会った多くの情報技術(IT)企業は、長年海外投資を行いながら、赤字の状態が続いていた。国際化には現地にとけ込むことも必要だが、世界は平坦ではない。また国際化には4つの現代化が必要であり、技術者の国際化、製品の多様化、サービスの個性化、市場の現地化の4つが必要だという。

 

「人民網日本語版」2013年4月7日

 

 

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