雅安市の震災救助 解放軍が出動した最新鋭装備

 

四川省雅安市で20日、マグニチュード7.0の地震が発生した。人民解放軍の各部隊は真っ先に被災地の救援に向かった。被災地の断水、交通網・通信網断裂に対して、人民解放軍はどのような特殊装備で対応したのだろうか。

無人機・衛星が「タカの目」に

雅安市芦山県でマグニチュード7.0の地震が発生すると、第13集団軍の某特戦旅団偵察分隊が無人機や戦場テレビなどの新型情報装備を持って出動し、ヘリコプターで被災地の太平鎮に駆けつけた。4月21日早朝までに、同分隊は被災地の12の異なる方向から、無人機による撮影と戦場テレビによる情報伝送を実施し、震災後の被災地の高画質写真を数十枚撮影し、約10平方キロメートルの範囲をカバーした。

被災地上空の「タカの目」には軍用無人機の他に、緊急動員した複数の偵察衛星が含まれる。報道によると、中国国家国防科技工業局は震災後に直ちに緊急対策を始動し、5基の衛星(「実践9A星」、「資源3号」、「資源1号02C星」、「環境1号A/B」を動員し、雅安市のリモートセンシングデータのイメージングを実施した。

軍用ヘリが「生命の舟」に

山間部で救助活動を進める中、現場の複雑な地形による影響を受け、垂直離着陸の可能な中型・大型軍用輸送ヘリが、負傷者を救助し重要物資を輸送するための最も主要な空運手段となった。これは人民解放軍の兵士による、空の「生命の舟」と呼べる。

雅安市の救助活動の中で、成都軍区の陸軍航空兵部隊は複数のMi-171ヘリを出動させ、昼夜を分かたず被災地への物資の投下、負傷者の搬送を続けた。人民解放軍の現役のMi-171V5は新型設計の操縦席を持ち、操縦機器と融合させたナイトスコープを搭載しており、デジタル地図を鮮明に表示できるため、夜間飛行に適している。

障害物破壊、最新鋭の武器

人民解放軍と武装警察は障害物を取り除くための特殊道具を持っている(精密にデザインされたテコ、ハンマーに似た破門槌、爆薬など)。そのうち国産の「天斧」破門弾は最も効果的な道具で、ライフルから発射されるものとリモコン型のものがある。情報によると、世界でこのような破門弾を持つのはイスラエルと中国だけだ。

民生を保障する後方支援設備

被災者に治療、安全な水、温かい食事を提供し、さらにさまざまな措置により被災後の疫病の流行を防止するため、人民解放軍に近年配備された一連の先進的な野戦装備が力を発揮する。

資料写真:野戦医療ルーム

野戦医療ルームは被災地最前線の手術室になり、野戦浄水車は被災者に安全な水を提供する。被災者に温かい食事を提供するため、成都軍区の某集団軍は被災地に向け、新型の野戦炊事車を派遣した。この「戦時移動キッチン」は30分間で、300人以上の主食とおかずを治療し、包装を完了することが可能だ。

他にも人民解放軍はさまざまな防疫装備を持ち、小型・携帯型の装備の他に、大型機動車両もある。そのうち兵士が携帯する薬箱には、食品物理化学検査箱、水質物理化学検査箱、生物化学検査箱、放射能汚染緊急薬箱などがある。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年4月22日

 

 

 

人民中国インタ-ネット版に掲載された記事・写真の無断転載を禁じます。
本社:中国北京西城区百万荘大街24号  TEL: (010) 8837-3057(日本語) 6831-3990(中国語) FAX: (010)6831-3850