汶川地震の経験を踏まえた芦山地震の救助①効率が向上

 

20日8時2分、四川省雅安市芦山県でマグニチュード7.0の地震が発生した。芦山というこれまで知られなかった地名は、数時間内に中国全体の注目を集める「ホットなキーワード」となった。大量の人員と物資が、驚異的なスピードで現地に集結している。この国を挙げての緊急救助活動は、5年前のブン川地震(ブン=さんずい+文)を思い出させる。さまざまな点からも、社会全体がブン川の経験を汲み取っていることが分かる。

高効率動員能力

地震発生から1分後に、秩序ある大救助活動が開始された――

20日朝8時3分、中国地震局は自動地震速報情報を発表した。

8時30分、公安部が1級警戒態勢を敷いた。

13時、民政部が被災地に3万基のテント、5万枚の掛け布団、1万枚の折りたたみ式ベッドを輸送した。

21時、衛生部の1組目の専門家医療チームが被災地に駆けつけた……

1時間内に、北京の中国地震局、公安部、民政部、国家衛生・計画生育委員会、交通部などの災害救助指揮システムの各関連部門が準備を整え、夜を徹しての遠距離救助指揮の戦いを開始した。

政府部門の他に、社会全体も短時間内に動員をかけた。上海東方医院国家緊急医学レスキュー隊は地震発生後わずか2時間で、動員と集結を完了した。5台のレスキュー車、48人の医師・看護師・医療スタッフ、4基の医療用テント、およびがれき撤去・捜索・搬送などの救助設備、心肺機能回復および外傷止血や包帯などの器具・薬品、補助検査機器などの準備が完了した。同レスキュー隊は、昨年末に結成されたばかりの、16組の国家級緊急医学レスキュー隊の一つだ。

レスキュー隊の李増春隊長は、「これほど迅速な集結は、ブン川地震では困難なことであった。今回被災地に輸送した4基の医療用テントは、被災地で『移動可能な病院』を迅速に建設できる」と語った。これはブン川地震の救助経験、上海万博などの大型国際イベントの保障フローに基づき形成された、制度化された救助マニュアルだ。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」2013年4月22日

 

 

 

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