外交部(外務省)は16日に国内外プレス向けブリーフィングを開き、宋涛外交副部長(外務次官)と蒋耀平商務副部長(商務次官)が李克強総理のインド、パキスタン、スイス、ドイツ公式訪問の背景、主要日程、重要な意義、および各国との経済貿易関係について説明した。
(1)インド訪問について
宋氏は「インドは中国の重要な隣国、発展途上の大国、新興市場国だ。近年、中印関係は安定発展基調を保っている。世界の戦略の全局におけるアジアの地位は一段と高まっており、中印の互恵協力は巨大な潜在力に加え、戦略的意義と世界的影響力も併せ持つ。李総理が初の外遊の最初の訪問国にインドを選んだことは、中国の新政権が中印関係を強く重視していることの現われだ。中国は今回の訪問を通じて中印戦略的協力パートナーシップを一段と揺るぎないものにし、相互投資、貿易、インフラ整備分野の協力を強化し、強みによる相互補完と互恵・ウィンウィンを実現することを希望する。人的・文化交流を拡大し、相互理解を深めたい。国際・地域問題での意思疎通や調整を強化し、地域と世界の平和・安定維持に一層の貢献を果たしたい」と強調した。
また「李総理はシン首相やムカジー大統領などインド首脳と会談するほか、中印関係について演説も行なう。首都ニューデリーのほか、商業の中心都市ムンバイも訪問する。双方は一連の協力協定に署名する」と述べた。
蒋氏は「中印の経済貿易協力は近年著しい成果を上げている。2012年には相互貿易額が665億ドルに達し、インドにとって中国は第2の貿易パートナー、中国にとってインドは南アジア最大の貿易パートナーとなった。2015年までの相互貿易額を1000億ドルに引き上げるとの両国首脳の定めた目標は予定通り達成される見込みだ。建設プロジェクト分野の協力も良好で、中国にとってインドは重要な海外建設協力市場となっている。双方向投資も着実に伸びている。李総理の訪印中、双方は経済貿易協力文書に署名するほか、第1回中印企業CEOフォーラムや中印ビジネス協力サミット晩餐会を開催する」と述べた。
(2)パキスタン訪問について
宋氏は「パキスタンは中国にとって重要な隣国であり、外的環境の変化に左右されない戦略的協力パートナーだ。国交樹立から62年、両国関係は時代と国際環境の激変による試練を何度も経験して、社会制度の異なる国家間の善隣友好と互恵協力の模範となった。李総理が初の外遊でパキスタンを選んだことは、中国の新政権がパキスタンとの関係の発展を強く重視していることを物語っており、両国の伝統的友好の強化と両国の戦略協力の深化にとって重要な意義を持つ。また、パキスタンの総選挙後すぐに今回の訪問が行なわれることは、両国間の強い相互信頼と特殊な友情を存分に示している」と述べた。
また「訪問中、李総理はザルダリ大統領、コーソ首相との会談、議会、政党、軍指導者との会見、両国関係についての演説、友好人士との懇談、パキスタン社会各界との幅広い接触を予定している。双方は一連の協力協定に署名する」と説明した。
蒋氏は「パキスタンは南アジア諸国で最初に中国の市場経済地位を認定し、中国と自由貿易協定(FTA)を締結した国だ。中国にとってパキスタンは南アジアで第2の貿易相手国、最大の投資先、海外の主要な建設請負市場だ。インフラ整備、エネルギー、水利、農業、鉱産物、通信分野での両国の協力はたゆまず進み、経済貿易協力五年発展計画事業は順調に進展している。李総理の訪問中、双方は政府間経済貿易協定への署名を予定している」と述べた。
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