中国の李克強総理は本日、就任後初の外遊の第2の訪問国、パキスタンに到着する。パキスタンの総選挙後間もない今回の訪問は両国の友好関係において一里塚的な意義を持ち、伝統的友情の強化と戦略協力の深化が主要議題になると見られている。中国新聞網が伝えた。
■注目される訪問のタイミング
--両国間の高度の相互信頼の現れ
山水相連なる友好的近隣国である中国とパキスタンには長い友好の歴史があり、1951年の国交樹立以降、両国は外的環境の変化に左右されない戦略的協力パートナーシップを発展、確立した。李総理の訪問を前に、在中国パキスタン大使はメディアの取材に「李総理の今回の訪問は両国の友好関係において一里塚的な意義を持つ」と表明した。
中国外交部(外務省)の発表によると、李総理は今回の訪問でザルダリ大統領、コーソ首相との会談、パキスタンの議会、政党、軍指導者との会見、両国関係についての演説、友好人士との懇談、パキスタン社会各界との幅広い接触を予定している。
パキスタンでは5月11日に議会選挙が行なわれ、新政権が間もなく発足する。総選挙後間もなくという今回の訪問のタイミングは注目に値する。中国の宋涛外交副部長(外務次官)は「両国間の高度の相互信頼と特殊な友情を十分に示すものだ」と指摘。李総理の訪パについて「中国の新指導部がパキスタンとの関係発展を強く重視していることを物語っており、両国の一層の伝統的友好の強化、戦略的協力の深化にとって重要な意義を持つ」と表明した。
■互恵・ウィンウィンの新たな契機
--重要分野の経済貿易協力を深化
蒋耀平商務副部長(商務次官)は外交部の先日の内外プレス向けブリーフィングで、李総理の訪問中に政府間経済貿易協定も調印されることを明らかにした。現在中国にとってパキスタンは南アジア第2の貿易パートナー、南アジア最大の投資相手国、海外の主要な建設請負市場だ。近年相互貿易額は増加し続け、2012年には124億1700万ドルに達した。パキスタンにとって中国は第2の貿易パートナー、第2の輸入相手国、第4の輸出相手国だ。両国企業はインフラ、交通、通信、エネルギー分野で緊密に協力している。
「特に製造業分野で双方の協力には巨大な潜在力がある」。北京大学南アジア研究センターの王旭主任助理は「これも李総理の今回の訪問で一層推進されうる経済貿易協力の方向だろう」と指摘。「パキスタン国内に対中自由貿易区を増やして中国の製造業の工場を誘致すれば、中国企業の国際的発展が効果的に促されるのみならず、パキスタンの製造業の高度化も促される」と述べた。
李総理の今回の訪問によって「外的環境の変化に左右されない」関係を基礎にした、電力、インフラ、製造業など重要分野の経済貿易協力の一層の深化が促され、両国の互恵・ウィンウィンに新たな契機がもたらされるかもしれないと専門家は分析する。
「人民網日本語版」2013年5月22日
|