中米による新型の大国間関係構築の好機

中米首脳会談が行なわれるカリフォルニア州のサニーランズ

ホワイトハウスは習近平主席がメキシコなど中米3カ国を近く訪問することを知ると、米国でオバマ大統領と特別な会談を持てないかと中国側に急遽打診し、最終的に「西のキャンプデービッド」での6月の中米首脳会談を実現に導いた。これによって中米による新型の大国関係の構築は新たな盛り上がりを迎えることとなった。光明日報が伝えた。

中米首脳会談は6月初めに「西のキャンプ・デービッド」で開催されることが発表されて以来、世界のメディアの焦点の1つとなっている。多くのメディアは、今回の首脳会議によって中米による新型の多国間関係の構築が一段と促される可能性があると見ている。中米の新型の大国間関係という提起の仕方は、2012年2月の習副主席(当時)訪米時に遡る。習副主席は中米間に「前人がなし得なかった、後人の模範になる」新型の協力パートナーシップを構築すべきだと提言した。それからほどなくして、クリントン国務長官(当時)はニクソン訪中40周年記念談話で「2012年に米中関係の抱える課題は全く異なる、世界の国々の歴史においてかつてないものだ」「われわれは共に模範を築き、協力と競争の間で安定した互いの受け入れられるバランスをとるべく努力している。これも誰もなし得なかったことだ」と指摘した。クリントン氏のこの談話について一部の専門家は、事実上、新型の大国間関係の構築に関する習副主席の提案に間接的に応じたものとの見方を示した。

これを踏まえて、胡錦濤国家主席(当時)は2012年5月3日の第4回中米戦略・経済対話で「互恵・ウィンウィンの協力を推進し、新型の大国間関係を発展」と題する開幕の挨拶をし、中米による新型の大国間関係の構築について「思考の革新、相互信頼、平等と相互理解、積極的行動、厚い友情の形成」との5つの構想を示し、新型の大国間関係の具体的中身を初めて明らかにした。ここに至って、新型の大国間関係をいかに構築し、発展させるかが両国上層部の共通認識となり、両国関係発展の新たな目標を導くものとなった。

近年、中米両国は経済的結びつきの深まりに伴い、国際社会での協力を強化している。世界の多くの地域の重要問題は、中米両国の共同参与と協力なしには解決できないと言えよう。アジア太平洋地域はなおさらにそうだ。米国の知中派の専門家はオバマ大統領に、自らの再選と中国の国家指導者の交代という機会を十分に活かして、新型の大国関係の構築という中国側の提案に前向きに応じるよう次々に提案している。昨年11月にオバマ大統領が再選を果たすと、キッシンジャー氏、ケネス・リバソール氏(中国名・李侃如)、ベーダー氏、ボニー・グレイザー氏(中国名・葛莱儀)ら重鎮級の米国の中国専門家は、オバマ大統領と習近平主席の会談を早期に実現し、個人的関係を深め、新型の大国間関係の発展を共に推し進めるよう呼びかけた。

 

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