中国の習近平国家主席が本日トリニダード・トバゴ、コスタリカ、メキシコ公式訪問、および米カリフォルニア州・サニーランズでのオバマ大統領との会談に出発する。(文:慕永鵬・国際問題専門家。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)
今回の米州訪問には3つの「初」がある。習主席「初」の中南米訪問、英語を公用語とするカリブ海の国への中国国家元首の「初」の訪問、中米両国政府の新体制発足後「初」の最高指導者の会談である。今回の訪問は中国と中南米および米国との政治的相互信頼と実務協力の深化にとって重大な意義を持ち、計り知れない影響をおよぼす。
中国と中南米諸国は太平洋両岸に位置し、共にアジア太平洋経済成長圏に属する。中南米は過去に急速に発展した時期も、長期停滞の「成長の罠」に陥ったこともある。今世紀に入ると改めて台頭の勢いを呈し、過去10年間年平均4%の成長を維持し、GDPは40%近く伸び、世界経済に占める比重は8%まで高まった。権威ある国際機関の予測では、今後10年間中南米は「発展の黄金期」に入り、年平均4.5%の成長を維持し、経済規模は7兆5000億ドルに達し、中産階級は5億人を超え、世界経済成長の新たな柱、新たな市場、新たなチャンスとなる。近年中国と中南米は経済グローバル化の趨勢に適応し、経済貿易分野の補完性を活用し、各分野で実務協力を拡大し、世界金融危機対策で連携し、双方関係は全方位、広範囲、多層的発展という良好な基調を呈している。世界金融危機による逆境の中でも相互貿易は前年比8.1%の成長を見せ、2612億ドルに達した。すでに中国は中南米にとって第二の貿易パートナー、第3の投資元国となっている。相互貿易額は2017年には4000億ドルを突破する見込みだ。中国と中南米の協力には巨大な潜在力があり、大きな発展の将来性がある。
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