フォーチュンフォーラムなぜ中国で4回も(上)?

世界で最も盛大な経済会議といえる米経済誌「フォーチュン」主催のフォーチュン・グローバル・フォーラムは、1995年にスタートしてからこれまでの間、同じ国で2回以上開催されたことはない。中国だけが例外だ。

同フォーラムは、今月6日から四川省成都市で開催されるが、1999年の上海市、2001年の香港特別行政区、2005年の北京市に続く中国4度目となるもので、今回は西部大開発を牽引してきた成都市に白羽の矢が立った。

14年間に中国の4都市で4回のフォーラムが開催となったことからも、中国と同フォーラムが相互に強く引きつけあっていることが分かる。

同フォーラムは「世界経済の方向性を最もはっきりと最も直接的に把握するための窓口」であり、窓をどちらの方向に開くかをめぐっては先見性と戦略的な視野が必要になる。フォーチュンと中国とが何度も「縁組み」した背景には、こうした事情がある。

14年前に上海で開催した時には、フォーラム側は「中国の未来の50年」(当時のフォーラムのテーマ)を探ろうとしていた。当時の世界経済は1997年から98年にかけて吹き荒れた金融危機の嵐をくぐり抜けたばかりで、アジアやロシアから中南米に至るまで、経済は安定せず、同誌が選ぶ世界上位500企業の98年利益は前年比で2.6%減少し、世界上位500企業ランキングから脱落する大企業が続出した。また当時、500社入りした大陸部の企業は5社に過ぎなかった。

14年後の今回の成都では、フォーラムのテーマは「中国の新たな未来」だ。中国はすでに信じられないほどのペースで成長を遂げ、世界上位500企業入りする企業は79社になり、うち3社は10位以内にランクされている。中国企業はグローバル経済の拍動の中で突如一つの勢力として立ち現れ、世界上位500企業ランキングにおける位置づけの変化が最も如実だ。

大陸部でなぜ過去3回にわたり同フォーラムが開催されたのか、その説明は難しくない。最も顕著な特徴は、3回のフォーラムのテーマにいずれも「中国」の文字が入っていたことだ。フォーラムのテーマに開催国の名前を冠し、「特別な注目をしていること」を表すのは、他国でのフォーラム開催時にはみられないことだ。長い間、「中国」の文字は500社の最高経営責任者(CEO)たちの心をとらえてきたし、これからもとらえ続けることが予想される。

 

人民中国インターネット版

 

 

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