米経済誌「フォーチュン」が主催する2013年フォーチュン・グローバル・フォーラムが6日、四川省成都市で開幕した。このフォーラムは世界で最も盛大な経済関連のイベントであり、今回は各国の元首、有名な企業家、政府関係者ら600人以上が参加する。参加企業は250社を超え、世界企業上位500社は過去最多の100社以上が参加する。「人民日報」が伝えた。
▽中国では4回目の開催
同フォーラムはこれまで11回行われており、過去の開催地は、シンガポール、スペインのバルセロナ、タイのバンコク、ハンガリーのブダペスト、中国の上海、フランスのパリ、中国の香港、米国のワシントン、中国の北京、インドのニューデリー、南アフリカのケープタウンだ。
同フォーラム開催都市になるための条件は非常に厳しい。経済が最も発達したエリアである必要はないが、経済発展への活力を十分に備え、絶えずイノベーションが行われるエリアでなければならない。条件を満たしたエリアは、フォーラムに参加する企業や政府関係者がより多くのことを学べる場所であり、情報がたくさん集まってグローバル経済の持続的な発展を促進する場所でもある。大陸別にみると、オセアニアと中南米で開催されたことはなく、世界で最も経済が発達した米国ですら、これまで1回しか開催されていない。
同誌のアンディ・サーワー編集長の説明によると、中国の経済は非常に重要であり、グローバル経済にとっても非常に重要だ。過去数年間、同誌が選ぶ世界企業上位500社に名を連ねる中国企業は増加を続けており、1999年のわずか10社から、2012年は76社に増え、米国に次ぐ世界2位となり、欧州連合(EU)と肩を並べ、日本を抜きさり、非常に速いスピードで増加している。ここから中国経済の全体的な影響力と経済発展レベルが十分にうかがえるという。
▽成都は「富の時代」迎える
「芙蓉の都市」の美称をもつ成都には経済成長の巨大な潜在力と発展の可能性、強大なイノベーション能力、独自の文化的風土、国際会議受け入れの豊富な経験、優れた政府サービスの環境がある。
今回のフォーラム開幕により、悠久の歴史と強大な経済発展の潜在力を備えた西部都市・成都は、これまでにない「冨の時代」を迎えることが予想される。
サーワー編集長は次のように話す。
同フォーラムが成都を選んだ理由はこうだ。成都には巨大な経済成長の潜在力と発展の可能性、強大なイノベーション能力、独自の文化的風土、国際会議受け入れの豊富な経験、優れた政府サービスの環境があり、多国籍企業を引きつける非常に活力に満ちた磁石となっている。西部地域には中国経済の発展が今その中に身を置く3つの流れが集中的に体現されている。1つ目は西部大開発だ。西部地域の発展は内在的なパワーの拡大を示すものであり、政府に重視されている。2つ目は都市化だ。中国は全国規模で都市化が急速に発展しており、中でも最も急速に発展しているのが西部地域だ。3つ目はモデル転換だ。中国はこれから消費をより重視するようになるとみられ、このような経済発展モデルの転換も西部地域によりはっきりと体現されている。西部地域はこの3つの流れの最先端に位置しているため、同誌は西部地域を選び、成都を選んだ。
▽ビジネス・政府関係者が集結して新しい未来を話し合う 2013年フォーチュン・グローバル・フォーラムは中国企業の世界進出における新たな起点になる
今回のフォーラムのテーマは「中国の新たな未来」で、日程をみると中国国内経済の進化、中国西部地域の発展、中国が世界的視野の中で演じる新興国としての役割に焦点が当たっている。フォーラムの中心的議題には、中国の世紀、資源をめぐるソリューション、イノベーションと技術、グローバル金融・経済の復興などがある。
多くの国の企業家、政治家、ニュースメディアが、早くから同フォーラムに関心を寄せ、討論を繰り広げてきた。グローバル経済が金融危機から復興しつつあることを背景として、科学技術イノベーションと産業のグレードアップをよりよく推進するにはどうすればよいか、持続可能な発展の問題を解決するにはどうすればよいかが、今回のフォーラムのポイントの一つだ。
13年には、成都で3Dプリンターとシェールガス開発が流行語になり、「製造」(従来型の製造)が「智造」(先進的な製造)に移行し、技術ルートマップが徐々に形作られている。産業の限界点がうち破られ、情報技術(IT)を利用して農業とサービス業の改良・グレードアップがはかられ、先進的製造業、現代型サービス業、都市部の現代型農業が連動して発展する現代の産業システムの構築が急がれ、成都は新たな高みに押し上げられようとしている。こうしたことが同フォーラムで一連の議題を話し合う際に、格好のサンプルを提供することになる。
「人民網日本語版」2013年6月6日
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