カシュガル市の西に位置するクズルス・キルギス自治州アルトゥシュ市のブドウ栽培農家にアファンティ・アブドラハマンさんを訪ねた。この地で代々農業を営んでいるキルギス族の家庭に生まれた彼は今年百歳。彼の住まいは、ブドウ棚が作る日陰が心地いい。私は老人に、中国中央テレビ局のニュースを真似て「幸せですか?」と質問して同行の記者たちの失笑を買ったが、百歳を迎えた農民の口から聞きたい言葉はそんなにいろいろあるものではない。変化の多い百年を生きてきた老人は穏やかな表情で「ああ、幸せだよ」と答え、握手をしてくれた。厳寒の冬と酷暑の夏を経て熟す新疆のフルーツは甘く味わい深いが、それは人についても言えそうだ。 |