新疆グルメの祭典を体験

 

新疆の美食も紹介しないわけにはいかないだろう。ちょうど、第4回を数えるカシュガル国際観光文化グルメフェスティバルが、第九回中国新疆カシュガル・中央アジア・南アジア商品フェア(喀交会)と時を同じくして開催されていた(喀交会については『人民中国』9月号のレポートをご覧ください)。会場のスタッフに聞いたところでは、このグルメフェスティバルは毎年会場を移しながら開催されているそうだが、今年は広東省の協力で建設された舒福楽美食城を会場に行われ、写真をご覧いただいてお分かりのように、とにかくすごい人出となった。どうやら新疆の人たちもグルメには相当強い関心を持っているようだ。なお、今回のフェスティバルはオープンしたばかりの美食城の宣伝も兼ねているようで、ここに進出するとさまざまな優遇政策を受けられるなどの告知も見受けられた。

 

 

 

ウイグル族などイスラム教を信仰する人が多い地域だけに、グルメフェスティバル会場も普通の屋台と「清真」の屋台コーナーにはっきり分かれている。普通の屋台コーナーには中国各地の美食も集まっていたが、やはり圧倒的に地元の清真グルメが人気だった。

 

 

そして、ここでも誰もがカメラに協力的だ。開いた魚をあぶり焼きにしていた若者は、カメラを向けると炎を前に魚を取り上げて見せてくれた。焼きまんじゅうにカメラを向けると、おじさんはタンドールの中を撮影しろと勧めてくれた。巨大な鍋で作られるポロや、多数の種類があるナンなど、どの美食も興味深いものばかりだ。

 

   
 
   
 

ただ、取材の全日程が終わり戻った北京の空港で、ある北京人の記者は私にこうつぶやいた、「今晩は豚肉だ」。そう、新疆ではウイグル族の記者とも行動をともにしていたので、食事に豚肉は一切出てこなかったのだ。彼らにとって「ブタ」は、その言葉を口にするのさえはばかられる(中国語の「猪肉」は「大肉」と言い換える)ものだし、ウイグル族が経営するレストランにはアルコールが一切置いていないこともある。これから新疆に行かれる方は、彼らの食文化を尊重し旅を楽しんでいただきたい。 

 

人民中国インターネット版 

 
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