郊外には独特の自然景観

 

 

 

初めて宜興を訪れた観光客は、紫砂陶器の素晴らしさに触れた後、郊外に赴き江南の自然を堪能することもできる。市街地から南西に約30キロの湖父鎮にある宜興竹海風景区(景勝エリア)は、国家4A級観光エリア。ここは、江蘇省と浙江省、安徽省にまたがる広大な竹林で、まさに竹の海という景観が楽しめる。

竹林を構成しているのは背の高いモウソウチクで、標高600メートル前後の山頂まで連なっている。山頂までは徒歩のほか、ケーブルカーや電動カートを利用することもできる。ここの最大の魅力は、竹の海という大自然の中に身を置けることだ。炎暑の夏も、360度竹林に囲まれると心地よい涼しさを味わえる。竹林には濃い酸素やマイナスイオンがあると言われることから、大勢の観光客が訪れる。

宜興にはまたユニークな祭り「観蝶節」がある。市中心部から約25キロ南西にある善巻洞には、毎年4月ころに多数のチョウが群れをなして集まってくる。地元の人々は、悲恋の末に2匹のチョウとなった梁山伯と祝英台の物語がここで起こったものと信じ、旧暦の3月28日を中心に、二人を記念してさまざまのイベントを行っている。

善巻洞は全長800メートル、面積は5000平方メートルという巨大な鍾乳洞で、約3万年前に形作られたとされる。入り口は高さ約7メートルの鍾乳石で、30年から50年に1ミリの割合で成長しているという。洞の中は一年を通じて摂氏約23度を保っており、どの季節でも観光に適している。

 

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