中露両国は今後もG20で重要な役割を発揮

中国の習近平国家主席はロシアのプーチン大統領の招待で、今年9月にサンクトペテルブルクで開かれる第8回G20サミットに出席し、プーチン大統領とも会談する。これは今年の両国関係における重大な出来事であり、ロシアのG20サミット開催を支持する重要な措置でもある。(文:李輝駐ロシア中国大使)

中国は習主席のG20サミット出席およびプーチン大統領との会談を強く重視し、首脳会談に向けた準備を全力で仕上げた。両首脳は2国間関係および重大な国際・地域問題について意見交換し、両国間の重大な協力事業を一段と促し、国際・地域問題における戦略的協力水準を引き上げる。中露は世界金融危機対策などで広範な認識を共有している。これは中露が共通して直面する差し迫った課題でもある。当面の急務はG20サミットを成功させ、サミットでの重要な合意をしっかりと実行に移すこと、特に経済成長と世界の雇用創出の面で具体的進展を得ることだ。

新興市場国である中露両国の経済は近年、比較的速い成長を維持し、世界経済と国際金融システムに影響を与える重要な要素となっている。これ自体が世界経済・金融の安定的発展に対する重要な貢献である。中露はG20内で引き続き重要な役割を発揮し、国際社会と共に困難を克服し、決意を固め、世界経済の発展にしかるべき貢献を果たす。

今年早春に習主席は初めてロシアを公式訪問し、プーチン大統領と一連の重要な共通認識にいたった。それから半年を経て、収穫の季節に両首脳は再び会談し、過去半年間の中露の関係発展と実務協力の成果を総括する。まさしく「春に花が咲き、秋に実が実る」である。

中露は互いに最も主要、もっと重要な戦略的協力パートナーだ。双方の共同努力の下、両国関係は史上最良の時期を迎えている。両国上層部の交流は日増しに緊密化し、実務協力は大幅に強化され、人的・文化交流は日増しに活発化し、国際・地域問題で協力を強化し続けている。中露包括的・戦略的協力パートナーシップが時代の発展の潮流に順応した、両国および両国民の根本的利益に合致するもので、現代の国際関係における重要なプラス要素ともなっていることは事実が証明している。次の段階では、両国のハイレベルの政治関係という強みを確かな実務的成果に転化し、両国の共同発展・繁栄を実現することが、中露包括的・戦略的協力パートナーシップの深い発展の新たな趨勢である。

中露両国の経済協力には大きな潜在力がある。ロシア側統計によると、中国の対露投資総額は2012年は7億4000万ドルだったが、今年第1四半期には22億3200万ドルに達した。中露が大規模な経済協力を展開する時機と条件はすでに熟したと言える。中国側は対露投資を拡大し、戦略的大型事業協力を展開し、両国首脳が定めた相互貿易額を2015年までに1000億ドル、2020年までに2000億ドルに引き上げるとの目標を一日も早く達成することを望んでいる。

ロシア側が投資環境を改善し続けるに伴い、中国企業の対露投資への自信も強まる。このうち最も差し迫っているのは、対露投資事業の中国側役員の人数制限、ロシア地方政府の外国人労働者の受入数不足などの問題を解決し、税関、物流、環境保護分野の条件や基準の違いを縮小することで、両国間の相互投資を一段と拡大し、両国の経済・社会発展に積極的な貢献を果たすことだ。

 

「人民網日本語版」2013年8月30日

 

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