保定市の街をぶらぶら歩いてみると、街灯や信号灯が正方形の「帽子」を被っていることに気づくはずだ。これが太陽電池パネルで、太陽光を電気に変え、蓄電池に充電する。街灯や信号灯はこの蓄電池から電気エネルギーを得る仕組みだ。
「われわれは、白昼の太陽光を利用して、保定の夜を明るくしているのです」と、保定市民の語り口には誇りが込められている。
「新世紀花園小区」のすべての庭園灯、掲示板照明灯やライトアップ用の照明灯には、電柱も電線もない。約30センチ四方の太陽電池パネルが一枚ずつあれば、毎晩、電灯がつく。「社区(コミュニティー)」の責任者の崔仲先氏は次のように説明してくれた。「この住宅街は太陽光エネルギー総合応用モデル地区として、2007年3月から、太陽光応用のための改造が始まりました。そのプロジェクトは三段階に分けて実施され、今では、庭園灯やライトアップ灯、光熱施設の一部の改造が終わり、新しく建てた3キロワットのミニ太陽光発電所は、中央コントロール室に必要な電気をすべて供給できます。特に評価したいのは、ディベロッパーが建設当時から、太陽光エネルギーを利用できる配管をしていたことです。おかげで、今ではどの家庭でも太陽熱温水器が使えます」
「太陽エネルギー都市」は、保定市が推進している「低炭素都市」建設構想で、極めて重要な位置を占めている。現在、保定市内の道路の90%、公園緑地の85%、すべての信号灯と159カ所の住宅街では、太陽光エネルギー応用のための改造をすべて完了し、毎年、1835万キロワットの電気を節約でき、549トンの二酸化硫黄排出量を減らすことができる。
現在、市内の広場や公園、緑地、観光地、住宅街などで見かける太陽光エネルギーを応用した多彩な街灯、ライトアップ灯、庭園灯は、保定名物になっている。
「太陽エネルギー都市」に暮らしている一人一人の市民も、その影響を受け、なるべくCO2を排出しない生活に取り組み始めている。
人民中国インターネット版 2013年9月
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