中国 エコ文明で築く新時代 世界的意義を持つ環境問題への取り組み

 

「十八大報告で初めて『エコ文明』が単独に取り上げられ、初めて『グリーン発展、循環型発展、低炭素発展を促進する』『美しい中国を建設する』ことが提出されましたが、これを聞いてすごくうれしかったです」と、人民大会堂から出てきたばかりの十八大代表、山西省右玉県楊千河郷南崔家窯村の余暁蘭さん(46)は語り、その顔からは興奮の色が伺えた。

報告ではまた、「エコ文明の建設は、人民の福祉、民族の未来に関わる遠大な計画である。日増しに緊迫化する資源制約、深刻化する環境汚染、生態系の退化という厳しい情勢に直面し、自然を尊重し、自然に順応し、自然を保護するエコ文明という理念を樹立しなければならず、エコ文明建設を最優先課題に位置づけ、これを経済建設、政治建設、文化建設、社会建設各方面とその全プロセスに融和させ、美しい中国の建設に努力し、中華民族の永続的な発展を実現すべきである」と提起されている。

エコ文明建設を最優先課題に位置づけるのは、中国経済・社会の発展が直面する資源制約を打開するための必然的な選択だ。中国経済は数十年の高度成長を経て、発展中に受けた資源制約が日増しに緊迫化している。多くの重要な戦略的資源の輸入依存度は絶えず上昇し、例えば、石油、鉄鉱石などの輸入依存度は55%を超え、全国の年間不足水量は500億立方メートルを上回り、都市の3分の2が水不足で、環境汚染も深刻となり、総体的な環境悪化の趨勢を根本から抑えることができなくなっている。

今の世界では、グリーン発展が国際競争力を得るための新しい手段になりつつある。中国は成長モデルを転換し、資源節約型、環境にやさしい社会を建設し、人々を良好な生態環境で生産・生活させ、経済・社会の永続的な発展を実現させることを明確に提起しているが、これは科学的発展観に内在する要求でもある。 持続可能な発展は全世界的な課題だ。中国のグリーン発展は全世界の環境圧力の緩和に有利となるだけでなく、新しい発展ルート、人類が持続的に発展することのできるルートの探索としても、その世界的意義が発揮されるだろう。

 

人民中国インターネット版 2013年9月

 

 
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