中国、G20に強力な原動力を注入

 

中国はG20(主要20カ国・地域)協力で重要な位置を占めている。G20は新世紀のグローバル経済の枠組みとグローバルガバナンスの必要に順応した産物で、メンバー構成のバランスがとれ、協議過程が民主的な、世界経済の安定と成長に重点をおいた重要な経済ガバナンスの枠組みであり、開放型経済の保護、国際ルールづくり、世界的なパブリック向け商品の提供など多角的な経済ガバナンスのプラットフォームでもある。5日付の人民日報が伝えた。

中国政府はG20の協力を非常に重視し、G20の国際的影響力の向上に努めている。中国はG20をはじめとするグローバル経済ガバナンスの枠組みへの積極的な参加を第12次5カ年計画(2011-2015年)の綱要に盛り込んだ。中国政府はG20協力の枠組みの下、作業部会、役員会議、財務相会議、首脳会議など様々な国際調整作業に積極的に参加し、各種ガバナンスの作業がスムースに展開されるよう協力、後押しする。中国政府各部・委員会もそれに伴う作業に積極的に協力・参加し、国際的な作業と国内の作業の持続性と調和をできる限り確保する。新興国の一員として中国は、カンヌ・サミットで中国と国交のある最も発展途上の国の97%の課税対象品目についてゼロ関税を適用すると宣言したように、途上国間の南南対話とG20の関係強化に力を入れ、G20の国際的影響力を高め、G20の発展途上国への関心を促す。

G20協力強化は新興国の潜在的ニーズに合致している。(1)G20は世界金融危機への対応、金融市場の安定維持、世界経済の安定推進、持続可能でバランスの取れた発展などの方面でコー・ガバナンス(共治)の効果を収めている(2)G20は新興国にグローバル経済ガバナンス参加のパイプを提供している。従来の先進国主導とは異なり、発展段階、発展速度の違う国で構成されているG20は経済ガバナンスの全面性と発展性が確保される。(3)G20協力枠組みが採用している全会一致の意思決定制度は組織的な多国間の駆け引きと対話が各国の利益のバランスをとる協調手段となり、組織的な意思疎通と協議がそれぞれの考え方を融合し、世界経済の多様な発展を導くのに役立つ。(4)メキシコで開かれたロスカボスサミットで中国、インドネシア、インドなどがインフラ投資の協力などを推し進めたようにG20を通じて世界に発展問題への見直しを積極的に呼びかける――。G20を通じて先進国と共にグローバル経済ガバナンスの方向に進むことは新興国及び発展途上国の核心利益にも合致する。

中国の経験が、安定した外的経済環境、整然とした経済活動秩序、競争力のある国民生産能力は開放型の経済発展の重要な原動力になることを証明している。G20は中国の経済ガバナンスの理念を広める最高の舞台であるだけでなく、中国経済の持続的発展に外部の制度面の保障を提供する。

現段階では中国を含む新興国はG20のガバナンスに参加する過程で少なくないチャレンジに直面する。先進国は議題の向きを主導し、自らの問題を外部化し、新興国の利益の申し立てを軽視するのに慣れきってしまっている。先進国は新興国に対してガバナンスの責任を多く担ってほしい一方、それに伴う権力の移行を望まない相反する心理がある。新興国の発言力を高める国際通貨基金(IMF)改革が遭遇している課題がその最も典型的な例だ。内部差が大きく、経験に乏しいことから、新興国間の協調コストも割高になっている。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年9月5日

 

 

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