2013年3月、農業部は初めて全国の家庭農場の発展状況について統計調査を行った。調査結果では、現在、中国の家庭農場は始まったばかりだが、比較的高い専門化・大規模化レベルを示していることがわかった。
まず、家庭農場はすでに一定の規模を有している。2012年末までの時点で(以下同)、全国三十省、区、市(チベットを除く、以下同)において、今回の調査条件に符合した家庭農場は計87万7000戸で、経営耕地面積は計1億7600万ムーに達し、全国の請負耕地面積の13.4%を占めた。家庭農場一戸あたりの労働力は平均6.01人であり、その内訳は家族が4.33人、長期雇用者が1.68人だった。
二番目として、家庭農場は農耕と畜産業を主とする。全家庭農場のうち、農耕に従事していたのは40万9500戸、46.7%で、畜産業に従事していたのは39万9300戸、45.5%であった。耕作と畜産に共に従事していたのは5万2600戸で、6%を占めた。その他の業種に従事していたのは1万5600戸、1.8%であった。
三番目として、家庭農場の生産規模は比較的大きい。家庭農場の経営規模は平均200.2ムーに達し、全国の耕地請負農家の平均耕地面積7.5ムーの約27倍であった。中でも経営規模が50ムー以下の農家は48万4200戸で、家庭農場総数の55.2%を占めた。50~100ムーまでの農家は18万9800戸で21.6%、100~500ムーまでの農家は17万700戸で19.5%、500~1000ムーの農家は1万5800戸で1.8%、1000ムー以上の農家は1万6500戸で1.9%であった。2012年全国家庭農場の総収入は1620億元で、家庭農場一戸あたりの平均収入は18万4700元であった。
四番目として、一部の地方政府は家庭農場の発展援助を重視し、管理サービスのレベルを高めている。関連部門に認定・登録されている家庭農場はあわせて3万3200戸で、その中でも農業部門に認定されているものは1万7900戸、商工部門に登録されているものは1万5300戸ある。2012年、家庭農場の発展を援助した全国の各種資金総額は6億3500万元に達した。その中でも、江蘇省と貴州省は1億元を超えている。
今回の統計調査の際に家庭農場の条件とされたものは、以下の通り。
・ 農場経営者が農村戸籍を有すること(すなわち非都市部住民)
・家族を主要な労働力とすること
・農業収入を生計の中心としていること
・経営規模が一定の水準に達し、安定していること(穀物栽培に従事する者は、借受期間あるいは請負期間が5年以上の土地の経営面積が二毛作地域では50ムー、一毛作地域では100ムー以上に達すること。経済作物、畜産業あるいは農耕・畜産両方に従事する者は、県レベル以上の農業部門が決めた規模水準に達していなければならない)
この調査結果により、現在中国の家庭農場はすでにある程度の規模をもっており、比較的高い専門化・大規模化レベルを示していることが分かった。(2013年6月8日 農業部新聞弁公室)
人民中国インターネット版 2013年10月
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