「村山談話」に疑いを差し挟むことは許されない

 

日本の有識者は11日、「村山談話を継承し発展させる会」を設立した。「村山談話」は日本政府が日本軍国主義によるアジア侵略の事実を認め、謝罪した初の談話だ。「村山談話」を発表したことで、ようやく日本は本当の意味で戦後に入ることができたのだ。(話:天木直人・「村山談話を継承し発展させる会」共同代表、元駐レバノン日本大使。インタビューと編集:劉軍国・人民日報駐日記者)

 日本は過去の過ちを認め、謝罪して初めて、かつて侵略したアジア各国の政府と民衆から和解の精神で許され、受け入れられることができる。こうしてのみ、アジアは過去に縛られず、未来志向で、平和と互恵の精神で共同発展を実現することができると私は信じる。私は「村山談話を継承し発展させる会」の設立が、アジアの平和的発展を促進することを期待している。

 だが、安倍晋三氏を総裁とする自民党政権は「村山談話」に挑戦し、歴史事実を歪曲し、戦後の国際関係・秩序の変更を試みている。これはアジア各国の激しい反発を招いたのみならず、日本最大の同盟国である米国も警戒心を抱かざるを得なくなっている。さらに深刻なことに、「村山談話」が実現を望んだ信頼と共生に満ちたアジアの夢が打ち砕かれた。

 私はかつて日本の外交官だったが、米国のイラク攻撃に反対し、米国を支持した当時の小泉純一郎首相を批判したために解任された。日本外交の観点から見ても、「村山談話」の見直しを図る安倍氏の考えは完全に間違っている。

 「村山談話」を大いに発揚し、「村山談話」の精神を否定する指導者が日本に二度と出現しないようにするためには、「村山談話」を日本の政府と国民が遵守しなければならない法的文書に変えなければならない。これは私が「村山談話を継承し発展させる会」の共同代表に就任した理由でもある。

 大変残念なことに、日中関係は深刻な困難に直面している。特に釣魚島(日本名・尖閣諸島)問題をめぐり、両国関係は緊張が続いている。このような時にあって、両国民は日中関係の平和・友好実現のために冷静に努力すべきだ。35年間の外交官人生で私は多くの国で働き、そうした国々の国民がいずれも各国の平和と友好を望んでいることに気づいた。

 日中の和解、互恵・平等、共同発展の実現に向けて、「村山談話を継承し発展させる会」はずっと努力していく。

 

 「人民網日本語版」2013年11月29日

 
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