文=孫雅甜
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新築コミュニティー広場で「太極扇」をしている山東省棗荘市薛城区燕山路元バラック地区の住民(写真提供・新華社) |
山東省棗荘市の鉱工業バラック地区に住む李宗美さん一家の最大の夢は、新しい住宅団地に引っ越して明るい生活を送ることだ。李宗美さんは夫と22歳の娘、孫と暮らしており、今でも1951年築の広さが約30平方㍍で部屋が2間しかない平屋に住んでいる。屋内にはトイレがなく、キッチンは自前で屋外に設けたものだ。
李宗美さんと比べれば、炭鉱労働者を定年退職した周玉朴さんはまだラッキーなほうだ。2年前、周さん夫妻は「バラック地区改造プロジェクト」を通じて、広さがわずか20平方㍍余りの住宅から78平方㍍の2LDKの住宅に転居した。棗荘市政府は、2009年より「バラック地区改造プロジェクト」を始動し、すでに各バラック地区で合わせて10万4000戸の住宅を新築もしくは改築してきた。計画では、李宗美さん一家のマイホームの夢は、2年以内にかなう見込みだ。
大都市で奮闘している若者たちもマイホームを切望している。しかし近年、北京や上海などの不動産価格は高騰する一方で、住宅の購入は一般のサラリーマンにとって、はかない夢のようなものだ。1980年代生まれの若者たちの多くは、住宅購入の頭金をそろえるだけでも親の援助に頼らざるを得ない。新華ネットが行った中国人の夢に関する調査で、第1位となった夢は、「保障型住宅(中低所得者向けの住宅)建設を促進し、不動産価格を適正な水準に戻すこと」だという。中国国民にとって最大の夢は、やはりマイホームを持つことだ。
人民中国インターネット版 2013年12月
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