文=銭海澎
|
3月23日、モスクワ国際関係学院で講演する習近平国家主席 |
「早春3月は、万物がよみがえる新しい季節の到来、新たな種まきシーズンの到来を告げるものです」
今年3月、習近平国家主席は就任後初めての訪問先にロシアを選んだ。モスクワ国際関係学院で、彼は春への期待を示すこの言葉で、「時代が前進する潮に乗って、世界の平和的発展を進めよう」と題する講演を始めた。そして、協力、発展、相互利益が時代の潮流となり、人類がますます相互に依存する利益共同体となりつつある中で、世界各国が「同舟共済」(同じ船に乗り合った人々が互いに助け合う)という客観的な必要性に直面しており、各国人民は共に世界の平和を維持しなければならないと述べた。
彼は、中ロ関係は世界における最も重要な二国間関係であることを強調した。この訪問で、中ロは経済・貿易、エネルギー、戦略的安全保障協力を強化し、中ロの包括的な戦略的協力パートナーシップのレベルの高さと特殊性を十分に示すこととなった。
それと同時に、新指導部はヨーロッパ諸国との関係も重視している。李克強国務院総理は中国・スイス自由貿易協定(FTA)への署名を皮切りに、中独協力を全面的に推進するなど、ヨーロッパ諸国との戦略的協力分野を一層広げた。まさに李総理が述べたように、「世界は団結し、繁栄した、強大なヨーロッパを必要としている。中国は一貫して戦略的観点からヨーロッパとの関係を扱い、世界の一つの極としてのヨーロッパの重要な地位を支持している」。
新しい大国関係の中で、中米関係は要中の要だと言える。四十数年来、中米関係は手探りの段階から、習近平氏が言う「道は歩み続ける足元にできる」時代へと向かっており、その言葉には中国の指導者の自信と気迫が示されている。
習主席は米国との新しい大国関係の内容を、「衝突せず、対抗せず」「相互尊重」「協力と相互利益」という3つの言葉にまとめた。9月20日、初めて外交部長(外相)として米国を訪問した王毅氏は、米国との新しい大国関係を構築する方法として、戦略的相互信頼の継続的な増進、実務協力の促進、積極的な人文交流の強化、国際的な問題地域や世界的な課題における協力の強化、アジア太平洋地域の事務協力を重点的に進め、アジア太平洋地域を中国と米国の新しい大国関係構築のテスト地点とするという、五つの提案を行った。
人民中国インターネット版 2013年12月 |