嫦娥2号は、2010年10月1日に打上げられた中国2機目の月周回機であり、月探査終了後は中国初の小惑星フライバイも行った。
嫦娥1号とほぼ同設計であるが、解像度10メートルという高解像度CCDカメラと改良した3Dカメラを搭載するなど、いくつかの変更点がある。
2010年10月1日に長征3号Cによって打ち上げられた嫦娥2号は月に向かって飛行し、数回の軌道補正マヌーバを行った後、10月6日に月周回楕円軌道(周期約12時間)に投入された。その後北京航空飛行管制センターは数回の軌道修正を行い、「嫦娥2号」を周期約118分のミッション軌道(使命軌道)に遷移させた。
10月28日午後6時25分(北京時間)に、月面から高度 18.7km まで接近して、虹の入り江地域を撮影した。
予定していた回数よりも少ない噴射で高い精度の軌道を得ることが出来たので、余った推進剤で月周回軌道を離脱させ、太陽-地球L2に送り込むことになった。2011年6月8日と9日にスラスターを噴射させ月周回軌道を離脱、6月20日に軌道修正を実施した。同月25日に太陽-地球L2に到達。今後寿命が尽きるまで、宇宙空間探査を行う予定とした。
2012年4月15日に地球近傍小惑星 (4179) トータティスとのフライバイを目指してL2点を出発した。2012年12月13日の北京時間16時30分にトータティスに最接近し、3.2kmの距離を相対速度 10.73km/s で通過した(トータティス自体は、この前日に地球に最接近している)。
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