中国の外交官40人が安倍首相を糾弾 国際社会の共鳴を呼ぶ

 

駐英大使、駐独大使、駐露大使、駐南アフリカ大使など中国の外交官数十人が最近、現地の主流メディアへの寄稿やインタビューを通じて、靖国神社を参拝し、歴史を無視する安倍首相の行為を相次いで糾弾し、国際社会の広範な注目と共鳴を呼んだ。

 劉暁明駐英大使の英紙デイリー・テレグラフへの寄稿「日本軍国主義はヴォルデモート」は英国のネットユーザーの間で強烈な反響を呼んだ。ある人は「中国の大使は中国の尊厳を守っただけでなく、英国市民を説き伏せた。人々は中日間の争いの本質を理解しただけでなく、中国の立場への理解と同情を深めた」と指摘した。。英ロンドン・ウェストミンスターで新聞や雑誌を売るバーンズさんは人民日報の取材に「中国の大使は英紙への寄稿とテレビインタビューで中国の声を発し、中国の厳正な立場を明らかにし、問題の経緯と真相を人々に理解させた」と語った。

 程永華駐日大使の人民日報への寄稿を読み終えた日本の村田信彦・元毎日新聞駐独記者は人民日報に「寄稿の内容は平和を渇望する日本の民衆の声、世界秩序の安定を求める国際社会の世論と完全に一致する。寄稿は『中日国交正常化時、中国側は一貫して日本軍国主義者と日本国民を区別して扱い、戦犯と普通の兵士を区別して扱い、日本軍国主義の発動した戦争は中国国民に甚大な災禍をもたらしたが、日本国民も大きな被害を受けたのであり、戦争責任は一つまみの軍国主義者が負うべきだと考えた』と、中国外交の立場を大変慎重に明らかにした。日本の昭和天皇は1975年までは靖国神社を8回参拝したが、1978年にA級戦犯が合祀されてからは参拝しなかった。現在の天皇は靖国神社を一度も参拝していない。中国大使の寄稿は日本の皇室の考えとも一致すると言える。だが、安倍氏らの危険な挑発行為を阻止しなければ、日本の民衆は世界の歴史において非難されかねない。問題解決の核心は決して『中日対立』ではなく、日本人が国際正義と人類の良識を理解できるか否かだ」と語った。

 ドイツ・デュッセルドルフ商工会議所のウルリッヒ·レーナー会長は中国側の立場と主張を紹介する史明徳駐独大使の最近の行動を称賛。デュッセルドルフ商工会議所の多くの会員は「歴史問題を正しく扱うことはドイツの普遍的認識だ。ドイツ人にとっては当然の事であり、日本が歴史問題で誤った態度を堅持するのは理解に苦しむ」と表明した。

ドイツ「世界の橋」協会の名誉会長は「アジア情勢が非常に複雑化した重要な誘因は日本にある。ドイツと日本は共に第2次世界大戦の枢軸国で、ドイツは日本の全ての行いを非常によく知っている。ドイツは戦争を発動し、虐殺を行った歴史的罪を忘れないし、ましてや否認することはない。日本は第2次大戦で重大な罪を犯した。日本は本来ドイツと同様に、過ちを認め、反省し、近隣国と全世界に謝罪すべきだが、残念なことに日本政府はそうしていない。日本の政府と政界要人の最近の一連の挑発的言動は、日本には歴史を直視する考えが全くないことを示しており、人々の期待に背き、失望、憂慮、憤りを抱かせている」と述べた。

 同名誉会長は「私には日本の友人が少なからずいる。彼らも日本は歴史問題で嘘をつかず、真摯に謝罪と反省をすべきだと考え、安倍政権の右傾化を懸念している」と指摘。「世界の橋」協会会員に対して、行動を起こし、日本の友人への働きかけを多く行い、日本政府に一日も早く歴史を直視させ、国際社会の了解を求めさせるよう呼びかけた。

 ロシア科学アカデミー極東研究所のベルゲル研究員は人民日報の取材に「中国の李輝駐露大使はインタファクス通信への寄稿で、安倍氏が中韓などの国民の感情を顧みずに靖国神社を参拝し、アジアさらには世界の人々の強力な排斥と懸念に直面したことを取り上げた」と指摘。「これは重大な原則問題だ」として賛同の意を表した。また「日本の多くの高官に靖国参拝の過去があり、すでに見慣れてしまっている感がある。これは全ての人が警戒すべき事だ」と指摘した。

 田学軍駐南アフリカ大使は南アフリカ紙への寄稿「日本の首相の靖国神社参拝は『東洋のナチス』にひれ伏して礼拝を捧げる行為」で、安倍氏の参拝を強く非難し、南アフリカ各界で大きな反響を呼んだ。ある南アフリカ政府高官は「日本のする事なす事は人々を驚愕させ、非常に危険なメッセージを国際社会に発した。南アフリカは中国側の立場を理解する。国際社会は日本の動向を緊密に注視し、日本の全ての行いに対して強い警戒を保つべきだ」と指摘した。南アフリカ報道界のある著名人も「安倍氏のこの行動は危険な動きだ。南アフリカの報道界には、安倍氏の行動の本質と危害性を南アフリカの民衆が理解する手助けをする責任がある」と表明した。

エジプト紙The Egyptian Gazetteは「中国外交部副部長(外務次官)はエジプトを訪れた中国人観光客に、カイロ宣言誕生の地であるメナハウスホテルを見学するよう勧めた。アジア諸国の歴史において重要な地位を占める場所であるだけでなく、正義と国際法の原則に対する尊重を表明することにもなるからだ。中国側は靖国神社参拝という安倍首相の行動を強く非難。『参拝によって中日間の対話のドアは閉ざされた。日本が歴史を正しく扱えないのなら、中日関係に新局面を切り開くことは不可能だ』と述べた」と報じた。エジプト紙アル・アハラムは「中国側は東アジア地域で緊張をつくり出す日本側の誤った行為を明確に指摘したうえ、歴史の車輪が逆転することはないと表明した」と指摘した。

 寧賦魁駐タイ大使はタイ紙への寄稿「歴史の忘却は裏切りを意味する」で、タイの「死の鉄道」で命を落とした連合軍捕虜1万3000人、ミャンマー、マレーシア、オランダ領東インド出身労働者9万人の残酷な事実から語り初め、日本政府の誤った歴史観、アジアの人々に未だに謝罪しない誤った立場を痛烈に批判し、タイで肯定的な反響を呼んだ。

 

 「人民網日本語版」2014年1月15日

 

 
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