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今年5月、江蘇省連雲港市で微小企業向けの金融サービスイベントが挙行され、全市の多数の金融機関がその会場で微小企業向けの金融サービスを行った(新華社) |
中国の新しい指導者グループは、今年の経済成長率のスピードダウンに対応するため、微小企業の活性化を力点とし、微小企業の発展を促進する一連の改革措置を打ち出した。その中で、まず解決しなければならないのが、こうした「融資難」である。
国務院弁公庁は7月5日に発表した金融政策の中で、金融資源を整理・統合して微小企業の発展を支持し、微小企業に対する金融サービスを優良化する方針を明らかにした。8月12日、国務院は再び、微小企業の発展をサポートする金融政策に関する意見を多数発表した。
地方も、微小企業を活性化させるための融資政策を次々と打ち出している。
広東省南雄市では、近日中に融資担保方式を刷新し、中小企業の貸付リスクを補償する専用ファンドを設立し、金融機関が中小企業に融資を行うことによって生まれるリスクを政府が補償する体制を打ち立てる予定だ。南雄市の財政部門が1000万元のリスク補償資金を注入し、中小企業と共にリスクを負い、金融機関の中小企業に対する融資増加を奨励する。
福建省の泉州銀行は今年、微小企業向けに、元金を返済しなくても融資の継続が可能となる融資方式を発表した。福建省泉州市豊沢区東塑靴材公司の責任者、蔡声偉さんは、「わが社は毎年、泉州銀行から約200万を借りており、返済期限は毎年8月でした。以前は8月になると返済資金調達のため、生産量を縮小したり、サプライヤーに支払いを延期してもらったり、時には民間金融機関を利用したりして元金を返済していました。しかし新たな融資方式では、八月に元金を返済しなくても銀行に融資を継続してもらうことができます」と語る。
もちろん、微小企業の「融資難」の解決は、商業銀行に対する政策支援のみに頼るのではまったく不十分だと指摘する経済専門家もいる。多くの微小企業はその条件が、商業銀行の貸出基準を満たしていないからである。この難題を解決するためには、民間の遊休資産活用や小口融資、村・町の銀行の増設などの、多重の融資システムによる微小企業サポートが必要だ。
業界関係者からみると、微小企業へのサポートはシステマチックなプロジェクトであり、必要なのはいくつかの政策だけでなく、政府と社会が微小企業の成長にふさわしい成長システムを共に構築することである。これは、一つの部門や一つの業界の業務内容をはるかに超えたもので、金融業界全体に関わるだけでなく、会計や財務、統計制度などの改善、政策の全面的開放なども含んでいる。
人民中国インターネット版 2014年1月
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