現実と理想とのバランスを保つ

2012年から2014年まで、国は微小企業に22項目の費用の徴収を免除し、微小企業の負担を小さくする。税務関係者がこの喜ばしい政策を新たに成立した微小企業に告知する(cnsphoto)

減税政策が実施されて半年が経ち、微小企業の税負担が重すぎるとういう問題はある程度緩和されたものの、まだ問題は存在する。さらに減税を進めてほしいという声が微小企業から集中的にあがっている。

上海の小型飲食企業の王社長は、「多くの微小企業の月次売上高は2万元を大幅に超えていますが、利益を得るのはやはり難しいです。政策をさらに拡大し、減税ラインをさらに高く設置してほしいです」と語る。

広東省の小型食品生産企業の責任者である李さんは、「マクロ経済の影響を受け、微小企業の経営収入も減りましたが、コストは変わりません。「こうした状況のもとでは企業の利潤が下がるため、減税が進まないことには、企業は最終的にやりくりができなくなります」と語る。

浙江省で製造業に携わる唐さんは、微小企業はほとんどが民生サービス業だが、その他の業界の微小企業からすれば、減税条件に当てはまる企業はとても少ない。政府が微小企業へのサポートにより力を入れ、企業の所属する業界ごとに異なる税率を規定するなどの政策を行えば、微小企業が本当の意味で減税の恩恵にあずかることができるだろうと考えている。

先日、財政・経理の専門家である馬靖昊さんがミニブログで今回の減税政策に関するアンケートを行った。投票者数は約300人で、8%の人が2万元というラインで減税の恩恵にあずかることができたと答え、92%が自分の企業の月次売上高は2万元をはるかに超えているため、前と変わらないと答えている。

馬さんは、アンケートの結果では政策の恩恵を受けることができた微小企業の比率は高くないが、微小企業の税負担軽減は、今後の税制改革の趨勢であることは間違いないと考えている。免税ラインが月次売上高が2万元以下という現在の免税条件よりも、直接税率を下げるほうが、微小企業に対する負担軽減により効果があるのではないかと、彼は考えている。

微小企業の声や専門家の提案に対し、財政部税政司の担当者は、税率優遇政策実施の際には、往々にして政策の協調性とバランス、財政の引き受け能力を十分に考慮する必要がある。現在の状況のもとでは、月次売上高が2万元以下の微小企業に免税政策を実施することが、適用範囲も適当であり、措置としても力があり、また比較的公平であると語る。

一方、どの企業も発展初期には規模が小さく、市場リスクへの抵抗力も低く、生産・経営への徴税に対しとても敏感であり、政策サポートに対する需要がより大きいと言える。同時にこうした企業は、活力と発展の潜在力を最も備えている企業でもあり、肝心なところで政策の作用を発揮させることで、十分に免税政策のサポート効果を生むことができる。

また一方で、減税・免税の規模が大きすぎても、公共財政支出規模に影響を与え、税制政策の全体的効果を削ぐことになる。

このため財政部は、微小企業の発展を促進・奨励することは長期的なプロジェクトであり、今後はすでに発表された財政・税務補助政策をしっかり実施して、微小企業の健全な発展のための良い政策環境を作り上げねばならないと語っている。

 

人民中国インターネット版 2014年1月

 

 
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