市場に任せる

 

5000字余りの3中全会コミュニケの中で、「資源配置において、市場に決定的な役割を果たさせる」という新たな表現が人々の注目を集めた。中国が社会主義市場経済体制の確立を提起してから、市場は資源配置において、20年以上にわたって「基礎的な役割」を果たしてきた。「基礎的」から「決定的」への変化は、今後の経済体制改革を深化させるための重要な理論的基礎であるばかりでなく、経済腐敗を抑制する「強心剤」とも考えられている。

 「この5年の間に失脚した高官の半分以上は土地の譲渡や重大プロジェクトの審査などにかかわっており、政府の直接的市場統制を解決しなければ、公職にある者の収賄や癒着といった腐敗現象は根絶できない。政府の市場への過度な干渉を減らすことは、市場を守るだけでなく、幹部たちを守ることにもなる」と、中央党校マルクス主義理論教育研究部の周為民主任は分析している。

 政府機能を変革し、活動の重点を市場に対する監督・管理の強化や公共サービスの増強、社会的公平や正義の保護などに置き、政府の持つリソースの直接配置を大幅に減らすことは、腐敗現象を抑制し撲滅するために、根本的な解決策となるものだ。

 

 

人民中国インターネット版

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