法廷も公開へ

 

昨年9月22日午前、山東省済南市中級人民法院(地方裁判所)は法に基づいて薄熙来被告の収賄、汚職、職権乱用に関する案件の一審判決を下し、薄被告に無期懲役、政治的権利の生涯剥奪、すべての個人財産の没収を言い渡した。

 案件の公開審理の中で、裁判所は法に基づいてメディアや各界の代表の傍聴を許可し、同時にスポークスマンを置き、オフィシャルの微博(中国版ツイッター)を開設し、一般民衆に向けてタイムリーに情報を発信した。裁判所が発表する情報を通じて、人々は司法機関がこの5日間に行った法廷審理の過程で、法に基づいて被告人の訴訟権利を告知、保障し、被告人と被告側弁護士が十分に証拠を提示し、証言を問いただす権利と弁護する権利を行使できるようにした。こうしたやり方は、改革中の中国司法制度を国内外社会で評価された。時事通信、AP通信、ブルームバーグなどの外国メディアが、判決は中国共産党中央の腐敗一掃に対する決意を反映していると指摘した。英国『フィナンシャル・タイムズ』は、薄事件の裁判は手続き上でも、公開で公正な司法裁判だと引用・分析して指摘した。

 最高人民法院の周強院長は、当事者に裁判の過程で公平・正義を感じさせるためには、「司法の秘密主義」を排除し、司法の公開原則を全面的に実行しなければならないと話している。それには、法廷のドアを開け放つだけでなく、多元的な司法公開の伝達手段の創造と利用が必要だ。薄事件の裁判における微博による生中継は、まさにこの点で二重の役割を果たした。司法正義の公開を果たし、民衆の知る権利を満足させたのだ。

 薄事件の裁判における審理過程の公開性と透明性は、腐敗一掃の法治化、規範化、制度化の進歩を表しており、法律の公平性と正義を感じさせた。いかに正しく「権力を『制度のオリ』に閉じ込める」か、根本的に腐敗を防止し、腐敗を抑止するか、また法に基づいて国家的ガバナンスという施政理念と社会のコンセンサスを樹立するかが、今後の中国共産党の腐敗一掃の方向を示している。

 

人民中国インターネット版

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