南京虐殺、現場の心情――元従軍兵士の日記

 

『朝日新聞』1984年8月5日付け

見出し――「南京虐殺、現場の心情――宮崎で発見、元従軍兵士の日記」(宮崎県東臼杵郡北郷村の農家から、南京に入城した都城23連隊の元上等兵、当時23歳)

昭和12年12月12日

「いよいよ南京城陥落の日!!(略)日章旗は晩秋の空高く掲げられたのである。(略)一番乗りをなし得たことを我らは生涯の誇りとして男児の本懐を語ることが出来るだろう」

昭和12年12月15日

「今日、逃げ場を失った中国人約2000名ゾロゾロ白旗を揚げて降参する一隊に会う。老若取り混ぜ、服装万別、武器も何も捨ててしまって大道に蜿蜒ヒザマヅイタ有様はまさに天下の奇観とも云えよう。処置なきままに、それぞれ色々の方法で殺してしまったらしい。近ごろ徒然なるままに罪も無い支那人を捕まえて来ては生きたまま土葬にしたり、火の中に突っ込んだり木片でたたき殺したり、全く支那兵も顔負けするような惨殺を敢えて喜んでいるのが流行しだした様子」

昭和12年12月21日

「今日もまた罪の無いニーヤ(中国人のことか)を突き倒したり打ったりして半殺しにしたのを壕の中に入れて頭から火をつけてなぶり殺しにする。退屈まぎれに皆おもしろがってやるのであるが、それが内地だったらたいした事件を引き起こすことだろう。まるで犬や猫を殺すくらいのものだ。……」

昭和12年12月28日

「人格の陶冶とか何とか戦場こそこれがこの良き舞台だと喜んだ我だったが、いまの状況では全く何事かと思われる。只徒ずらに安逸をのみ追う昨今の生活を清算することこそとりもなおさず理性の培養になるのだが……」

 

「チャイナネット」資料

 
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