中国国際貿易促進委員会会長、中国国際商会会長の万季飛政協常務委員は本誌のインタビューに応え、中国企業は「走出去(海外展開)」する人材育成に努め、中国企業の海外展開能力を向上させ、一方、海外展開が直面するいろいろなリスクにも注意しなければならない、と次のように語った。
ここ数年、中国企業の海外展開の足取りは絶えず加速されている。李克強総理は政府活動報告で「海外展開を進める中で競争力を向上させる。対外投資の管理方式の改革を推し進め、届出制を主軸としつつ、審査・認可の権限を大幅に下部へ委譲する」と指摘している。
中国商務部(部は日本の省に相当)の統計によると、次第に多数の中国企業が海外市場を開拓、拡大していることが分かる。昨年、中国の非金融企業の対外直接投資は902億ドルに達し、前年同期比16・8%伸びた。
海外展開に伴うリスクについて、同委員は次のように述べた。日本の国際展開している多数の大企業グループに比べて、中国企業の出足が遅れたため、国際市場の事前調査が不十分で、投資リスクに対する見通しが甘く、また投資先国の法律に対する理解が不足している企業もある。これらはすべて中国企業が海外展開に際して直面しているリスクであり、中国企業の海外展開の将来は明るいが、順々にゆっくり前進しなければならない。 |