アブドレクプ・トムニヤーズ代表:美しく豊かで、かつ安全で安定している新疆 | ||||||
沈暁寧=聞き手 馮進=写真・ビデオ
3月1日、雲南省昆明市の鉄道駅で、独立派勢力による重大な暴力テロ事件が発生し、当時現場にいた多くの一般市民が事件に巻き込まれ殺傷された。後に、欧米メディアは新疆地区における民族衝突の激化が今回の事件につながったという見方を示したが、これに対して全人代代表・新疆イスラム教経学院のアブドレクプ・トムニヤーズ院長(52)は自身の見解を本誌記者に語った。 「3月2日早朝、私は『両会』に出席するためにウルムチ(新疆ウイグル自治区の首府)の空港で、北京行きの飛行機に乗る準備をしていた時に、前日の晩に発生した凶悪事件のことを聞きました。
事件の詳細を知るうちに、私はまず第一に今回の事件は民族間の問題によるものではないと感じました。新疆は多くの民族と宗教が共生する辺境地区で、1949年に平和的な解放を果たした後、絶えず順調な発展を遂げてきました。特に新疆では1982年以降、毎年5月に活動やイベントを展開し、各民族が優れた伝統や文化・風習を通じて他の民族と交流しており、現在まで30年以上も続いています。新疆は、早い時期から各民族が団結して共に建設し、生活してきた所なのです。 私は1960年代に新疆で生まれ、70年代に学校で学び、80年代に経典の研究を始め、その後ずっと新疆で暮らしており、新疆の発展や変化そして民族間の友好交流を身をもって体験してきました。私に言わせれば、国家による民族政策は、新疆の民族団結を実現するための基礎です。 一イスラム教徒として、私はコーランに記されている民族に関する説話をはっきりと覚えています。アラーは一人の男と一人の女を創造し、彼らを通して人類は世界に増え広がり、さまざまな民族や部落を形成するようになり、こうして人類社会に多様化が見られるようになった。コーランは、すべての民族が平等に接し合うことを土台として、互いに理解し合い、尊重し合い、学び合い、助け合うように求めており、そうすることによって人類は絶えず発展を遂げることができ、人としての資質を向上させることができます。各民族のルーツをたどると分かることですが、人類の起源は同じであり我々はみな家族なのです。 第二に、この事件は宗教の問題に由来するものでもありません。なぜならこの事件を起こした犯人グループは宗教的な主張を何も行っていません。それゆえ、彼らの目的は宗教的なものではないと言えるでしょう。 また、コーランでは、我々ムスリムが言動すべてにおいて他人を傷つけることを厳しく禁じています。そうでなければ、彼らはムスリムでなくなります。我々ウイグル族はまるで自分の眼を守るかのごとく、ムスリムの立場を大切にしています。現在のところ新疆には、1000万を越えるムスリムの集落があり、彼らはみな私と同じように、安定した幸福な生活を送っており、我々は互いに対して平和を望む民族です。 第三、この問題は、新疆地区にまつわる問題でもありません。新疆は中国国内の他の地区と絶えず緊密な関係を保ってきています。多くの省や市が新疆の経済建設を援助する上で重要な役割を果たしてきました。私は、他の地区からやって来た多くの幹部と知り合ってきましたが、彼らは故郷や家族のもとを離れて新疆に来て、現地を豊かにするためにみんな兄弟姉妹のように接しあった。特に、『18大』は我々新疆人にとって励みの多いものでした。中央政府の指導の下、新疆は他の地区の省や市と共に2020年に『小康社会(ゆとりある理想的な社会)』に入ることになるでしょう。
従って、結論として、昆明の事件はまさに独立派勢力やテロリストたちによって引き起こされた悲劇です。テロ主義は民衆に不安を与え、社会発展や健やかな生活の創出を破壊するものではないでしょうか。「ひとつの果実に虫が付いていたとしても、果樹園のすべての果実を除き去ってはならない」というウイグル族のことわざに従って、我々は悪い果実さえを除き去れば、果樹園は立派な果実でいっぱいになるに違いありません。昆明の悲劇を引き起こした組織こそ果樹園に被害をもたらす『害虫』であり、これを除き去ることによって、はじめて社会は安定し、生活は健やかなものとなると私は思います。 ウイグル族の伝統として、我々はもてなしの精神に富んだ善良な民族であり、我々は平和、安定そして発展を擁護しています。毎年大勢の観光客が絶え間なく新疆を訪れており、これは新疆の美しさや豊かさだけでなく、新疆が安定していて安全であることを物語っています。異なる国や地区、民族からの観光客を我々は熱烈に歓迎し、心からもてなしたいと願っています。新疆のおいしい食べ物や飲み物を存分に味わっていただき、旅行を楽しんでいただき、帰途についた後、また訪れたいと思っていただけたらうれしい限りです」
人民中国インターネット版 2014年3月11日
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