習近平主席がユネスコ本部で演説

 

習近平国家主席は27日、パリの国連教育科学文化機関(ユネスコ)本部で重要演説を行った。演説の要旨は以下の通り。

文明は交流によって多彩になり、相互参考によって豊かになる。文明間の交流と相互参考は人類文明の進歩と世界の平和的発展を促す重要な原動力だ。文明間の交流と参考の推進においては、正しい姿勢と原則を堅持する必要がある。

第1に、文明は多彩なものであり、人類文明は多様であるからこそ交流と相互参考の価値がある。人類は長い歴史の大河の中で、多種多彩な文明を創造し、発展させてきた。中華文明も、世界の他の文明も、人類による文明創造の成果だ。文明間の交流と相互参考は特定の文明のみを尊ぶ、あるいは特定の文明を貶めることを前提とすべきではない。文明間の交流と相互参考の推進によって、人類文明の色彩は豊かになり、世界各国民はより豊かな精神生活を享受し、より選択肢のある未来を切り開くことができるようになる。

第2に、文明は平等なものであり、人類文明は平等であるからこそ交流と相互参考の前提条件を備える。人類の各文明にはそれぞれ長所があり、高低や優劣はない。各文明の真諦を理解するには、平等で謙虚な姿勢を堅持しなければならない。傲慢と偏見は文明間の交流と相互参考にとって最大の障害だ。

第3に、文明はインクルーシブなものであり、人類文明はインクルーシブであるからこそ交流と相互参考の原動力を持つ。あらゆる文明の成果は尊重に値し、大切にする価値がある。交流と相互参考があって初めて、人類文明は生命力に満ちる。インクルーシブ精神を堅持して初めて、「文明の衝突」がなくなり、文明間の調和の実現が可能になる。

中華文明は5000年以上にわたる歴史的変遷を経てきたが、常に代々同じ流れを汲んでおり、中華民族の最深層の精神的追求の積み重ねであり、中華民族の精神的象徴であり、中華民族が次々に立ち上がり、発展し、強大化するための豊かな養分となってきた。中華文明は中国の大地に誕生した文明であると同時に、他の文明とのたゆまぬ融合、相互参考によって形成された文明でもある。

現代の人類は様々な文化、民族、肌の色、宗教、社会制度からなる世界で暮しており、世界各国民は相互包含的な運命共同体を形成している。世界には200余りの国と地域があり、2500以上の民族がおり、様々な宗教がある。1種類の生活様式、言語、音楽、服飾しかないということは考えられない。異なる文明に対して、われわれは天空よりもさらに広い心が必要だ。われわれは異なる文明間の相互尊重、調和ある共存を促し、文明間の交流と相互参考を世界各国民間の友情を強化する懸橋、人類社会の進歩を促す原動力、世界平和を維持する紐帯とするべきだ。われわれは異なる文明の中に知恵を探し求め、養分を汲み取り、人々に精神的な支えと心の慰めを提供し、手を携えて人類が共通して直面する様々な試練を解決すべきだ。

われわれは教育事業を積極的に発展させ、教育の普及によって、人々が持続的な格物致知の中で様々な文明の価値をよりよく認識し、教育が文明の継承と創造に資するようにすべきだ。われわれは科学技術事業の発展に力を入れ、科学技術の進歩と革新によって、人々が持続的な天工開物の中で科学技術の知識と技能をよりよく掌握し、科学技術が人類に幸福をもたらすようにすべきだ。われわれは文化事業の発展に力を入れ、人々が持続的な文化による感化の中で素養を高め、文化が人類の進歩を後押しするようにすべきだ。

中国国民は現在、中華民族の偉大な復興という中国の夢の実現に向けて奮闘している。中国の夢の実現は、物質文明と精神文明の均衡的発展、相互促進の結果だ。文明の継承と発展、文化の発揚と繁栄なしに、中国の夢の実現はない。中国の夢の実現は、物質文明と精神文明が翼を並べて共に飛ぶ発展の過程だ。中国経済・社会のたゆまぬ発展に伴い、中華文明も必ず時代の発展に順応してさらに盛んな生命力を放つ。中国国民は中国の夢を実現する過程において、時代の新たな進歩に照らして、中華文明の創造的変化と創造的発展を促し、その生命力を喚起し、中華文明が世界各国民が創造した豊かで多彩な文明と共に、人類に正しい精神的導きと強大な精神的原動力を与えるようにする。

 

 「人民網日本語版」2014年3月28日

 

 

 
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