習近平主席、ドイツで重要演説 平和的発展の道を強調

 

習近平国家主席は現地時間3月28日午後、ドイツ・ベルリンで重要演説を行い、中国の平和的発展の道と独立自主の平和外交政策について語った。人民日報が伝えた。

習主席は重要演説で次のように述べた。

中国は早くから世界に向けて、「中国は断固として平和的発展の道を歩む」と宣言してきた。これは、中国の発展の方向性に注目する国際社会への回答であり、中国の国民が自身の発展目標を実現させることへの自信と自覚でもある。

中国はすでに将来の発展目標を確定した。それは、中華民族の偉大なる復興という中国の夢を実現させることだ。中国が建設に集中して力を注ぐためには、(1)調和の取れ安定した国内環境、(2)平和的で安寧な国際環境――という2つの基本条件が必要となる。平和的発展の道を堅持し、世界各国と共に世界平和を守っていくことで、中国は初めて自国の目標を実現し、世界のためにさらなる貢献を果たすことができる。平和、発展、協力、ウィンウィンは現在、世界の潮流となっている。中国は「国強必霸(強国になれば必ず覇を唱える)」といった時代遅れの論理に賛同しない。未来があるのは平和的発展の道だけだ。

ここ数十年間、中国は終始変わることなく独立自主の平和外交政策を励行してきた。覇権主義と強権政治に反対し、他国の内政に干渉せず、永遠に覇をとなえず、永遠に軍事拡張を行わない。我々はこれに基づき政策を規定、制度を設計し、実践を行ってきた。当然、中国は自国の主権、安全、発展の利益を断固として守る。いかなる国もわが国の主権、安全、発展上の利益を損なう苦々しい果実を我々が呑むことを期待してはならない。

中国は開放的かつ寛容な態度で国外との対話・意思疎通を強化し、世界の声に謙虚に耳を傾けていきたい。一方で、国外がより客観的、多角的で歴史に基づいた視線で中国を監察し、全面的、立体的な真実の中国を理解することを望む。中国の発展は絶対に他国の利益の犠牲という対価を払わない。中国は他国に損をさせ、自国の利益をはかることを絶対にしない。我々は世界平和・発展という大儀から出発し、中国の知恵と提案でもって貢献を果たしていく。  今年は第1次世界大戦開戦100周年、第2次世界大戦開戦75周年となる。過去のことを忘れず、後々の戒めとする必要がある。中国の国民は自らの実体験を通じ、平和的発展の道を歩むことを自発的に選んだ。我々は世界各国も平和的発展の道を歩み、平和が持続し、共に発展する調和の取れた世界を共に建設していくことを心から願っている。

演説の後、習主席は会場からの質問に答えた。

中国の改革に関する質問について、習主席は「中国において改革は、いつまでも実行中であり、完了することがない。我々の改革は全面的な改革であり、経済、政治、文化、社会、エコ文明などの分野が含まれるほか、中国共産党そのものの制度改革も含まれる。我々はすでにトップダウン設計を行い、日程表とロードマップを打ち出した。現在、逐次実施されている」と答えた。

中国の国防予算に関する質問について、習主席は「中国の国防予算は、大国である中国の国防建設にとって必要な額に合致する。中国は絶対に『国強必霸』の道を歩まないが、アヘン戦争以降の列強の武力による奴隷化・植民地化という悲劇を二度と繰り返すわけにはいかない。我々は自衛・防御に足りるだけの国防力を持つ必要がある」と答えた。

中国の周辺外交政策に関する質問について、習主席は「遠くの親戚より近くの他人、という言葉があるが、国と国との関係について、友人は選ぶことができるが、隣国は選ぶことができず、その関係は世世代代続いていく。理知的に見ても感情的に見ても、我々は『与隣為善、以隣為伴(隣国と良い関係を持ち、隣国をパートナーとする)』を唯一の正しい選択であるとみなしている。中国は周辺国に対し、『親、誠、恵、容』という理念を堅持していく。現在、中国と周辺国との関係は全体的には良好である。我々は協議と対話を通じて意見の相違を適切に調整し、争議を解決することを主張する。中国の主権および領土保全に関する重大な原則問題に関しては、我々は摩擦を起こす意図はないが、妥協することもない。中国の正当かつ合法な権益を断固として守っていく」と述べた。

 

 「人民網日本語版」2013年3月30日

 

 

 
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