中国自動車業の「規模の困惑」

 

 

中国の自動車市場はグローバルな自動車業回復をリードするエンジンとなっている。高級車のベンツやBMW、アウディのみならず、販売台数と利益が急成長しているVWもその業績の多くは中国市場の貢献によるものだ。

しかし、自動車業は規模を拡大すると同時に、主要都市での購入制限や走行制限、煙霧、交通渋滞、エネルギー危機といった問題にも直面している。加速を続ける都市化が野心溢れる自動車業により大きな市場を提供できるかどうかは、疑問が残るところだ。

「十数年にわたる自動車業の急激な発展は予想を超えたものだったが、環境保護や交通、煙霧といった問題が自動車業の生産能力過剰の問題を拡大している」と東風自動車の朱福寿総経理は語る。

徐和誼董事長は、もし自動車業に生産能力過剰の問題が存在するとしたら、それは構造的な過剰であり、市場が主導して構造的な調整を行うべきだとしている。

自動車業界のアナリストは、今年の自動車メーカーの展開は細分市場の車種、自動車金融、新エネルギー自動車といった方向性に傾斜するだろうと指摘する。今年のSUV等の細分市場車種は集中して発売される見とおしだ。上海GMや北京現代といった自動車メーカーが今年いずれもこの細分市場車種で動きを見せると見られる。自動車金融といった業務も今年は大きく発展する見通しで、広汽集団は自動車金融を今年の同集団の重要な業務に位置づけている。

新エネルギー自動車の分野では、上汽集団と比亜迪(BYD)が今年は投入を拡大する見とおしだ。そのうち比亜迪は積極的に新エネルギー自動車の自家用車市場を推進する考えを明らかにしており、また引き続き公共交通の電気化戦略も進める考えだ。上汽集団もすでに新エネルギー自動車2車種を発売し、積極的にPRしている。

 

 「人民網日本語版」2014年4月10日

 

 

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