淘宝網、京東網、アマゾン、当当網などのショッピングサイトが中国の若者に人気

支付宝（アリベイ）は、淘宝網による第三者支払いプラットフォームである。このプラットフォームは、買い手が淘宝網でオンライン・ショッピングをしたら、まず最初に支付宝にその代金を支払い、売り手が発送するとシステムはその通知を出す。買い手が受け取った品物に満足すると、支付宝に確認情報を出して、支付宝が代金を売り手の口座に支払うというもので、インターネット交易の安全性を大いに保障するものであった。

この支付宝が出現する前は、ネットユーザーは日本と同じように、お金を直接売り手に払ってから品物の到着を待った。しかし中国のビジネス環境は日本のそれほどには成熟しておらず、インターネット詐欺も時に発生し、人々は卓越網（現在のアマゾン中国）、当当網、京東網などよく名の知られた大型ショッピングサイトで買い物するしか被害を防ぐ手だてはなく、品物の種類も限られており、その利点は低価格と送付サービスだけであった。

しかし、支付宝が出現してからは状況が変わった。人々はインターネット上の小さな商店から物を購入するのに躊躇しなくなった。彼らはさらに安価で多様なものを売っており、ないものはないと言っても良いくらいである。この種のショッピングは、安い個人商店が集まる市場でお宝探しをするような快感があって、中級～高級レベルに位置するアマゾンよりも、普通の中国人の買い物習慣や消費レベルに合致したものだった。このため多くの中小個人商店を集めた淘宝網の人気が急上昇し、一時はライバルのいない一人勝ち状態で、昨年の11月11日には350億元という一日の販売記録を樹立した。