世界にアピールする手段として

 

かつての中国の対外宣伝のメインルートはテレビや雑誌・新聞などの紙媒体であり、相手国のメディアの強さや客観的条件に影響され、ずっと理想的な宣伝効果を得ることは難しかった。しかし、インターネットが出現すると、必要としている人々の目の前に素早く情報を届けることができるようになり、人々が払うコストもより低くなり、情報を得るのも便利となった。

 

現在、対外宣伝のインターネットメディアの中で、一番全面的な成果をあげているのが「中国網(チャイナネット)」で、森羅万象の内容を持つだけでなく、中国語、英語、フランス語、スペイン語、ドイツ語、日本語、ロシア語、アラビア語、韓国語、エスペラントの10言語によって対外的に情報を発信している。さらにミニブログ、スマートフォン、携帯テレビなどのモバイルインターネット領域にも手を広げており、訪問者は全世界200余国・地区に及び、CNNやBBCなども中国の情報源として推薦している。昨年、神舟10号が発射された際には、初めて34カ国語で実況中継が行われた。

 
中国網に勤務している外国人スタッフ

外国の人々に自分たちが発信する情報をよりよく理解してもらうために、中国網はさまざまな工夫をこらしている。例えば、各国語版に外国人職員を招へいし、母語(エスペラントを除く)により中国の物語を述べてもらうなどである。また、以前よりも写真やストーリー性を重視し、それにより現代中国の社会各方面についてより直接的に、より易しく、より言語や文化の壁を越えて描写しようとしている。

 
第4回グローバルサイバースペース協力サミットに出席した後、
取材を受ける中国国務院新聞弁公室の蔡名照主任(手前左)(新華社)

国務院新聞弁公室の蔡名照主任はかつてこのように語った。「インターネットは世界に中国を説明する斬新なルートである。……文体や叙事方法を革新し、普通の人が夢を追い求め、それをかなえる『中国の物語』を述べなければならない。……中国のような13億人余りを抱える発展途上の大国の現代化の進展、その多くの困難、前代未聞で珍しいほどの問題の複雑さ、そして中国がこうした発展過程における困難や問題点を克服し、経済の持続的で健全な発展を維持し、社会進歩を推し進めるための自信と力を持っていることを、事実をもって説明しなければならない


人民中国インターネット版 2014年4月17日

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