吉林省公文書館が旧日本軍の活動を証明する公文書を書籍化

 

中国吉林省檔案(公文書)館は23日、旧日本軍による南京大虐殺や慰安婦問題、731部隊人体実験、強制労働、中国兵士に対する暴行、日本人の中国東方地方への移民、東北抗日聯軍に対する鎮圧、英国人、米国人捕虜に対する尋問・虐待などを証明する新たな公文書89点をまとめた書籍「動かぬ証拠—吉林省が新たに発掘した日本の中国侵略公文書に関する研究」の出版記念セレモニーを開催した。中国慰安婦問題研究センターの蘇智良・センター長は取材に対して、「これは旧日本軍の自白書のようなもの」と語っている。また、同館の穆占一・副館長も、「これは、当館が保管する旧日本軍の中国侵略関連の公文書10万点の一部」と語っている。環球時報が報じた。

捕虜の名簿や尋問記録も

同館の李秀娟・研究員は、「今回発表された英国人と米国人の捕虜に関する公文書3点は関東憲兵隊の公文書から発見されたもの。主に、1944年に旧日本軍が米国の大型爆撃機・B29を撃墜し、捕らえた一部の捕虜の名簿や尋問記録、捕虜の管理状況記録などで、第二次世界大戦中の旧日本軍の英国人・米国人捕虜に対する虐待の研究にとって、重要な史料的価値を持つ。1944年に書かれた『奉天地区の労務動態観察』文書は、英国人・米国人捕虜、日本人、中国人の労働效率対比が記載されており、『満州工作機械株式会社』が英国人、米国人捕虜約500名を使っていたが、労働効率は低いと特記されている」と説明する。

また、42年11月から45年に日本が降伏するまで、旧日本軍は太平洋の戦場で捕らえた米国人や英国人などの捕虜を船に乗せ、フィリピンから朝鮮の釜山(プサン)を経て、遼寧省瀋陽市鉄西区にある「奉天捕虜收容所」に移送した。同収容所には、米国人や英国人、オーストラリア人などの捕虜約1500人が収容され、最も多い時には2000人が収容されていた。そのほとんどが米国人の捕虜だった。収容されていた数年間、捕虜たちは、満州工作机械のほか、満州帆布など、奉天の企業で働かされ、非人道的な扱いを受けた。約240人の捕虜がさまざまな原因で、そこで死んだという統計もあるという。

 

 「人民網日本語版」2014年4月28日

 

 

 
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