秦大河氏:中国のスモッグ解消に30年かからない

 

張春侠=文・写真

7月10日、「気候の変化と未来の地球」と題するフォーラムが貴陽国際生態コンベンションセンターで開催された。「気候の変化と環境保護への対応」、「気候の変化と大気汚染の解消と予防」、「スモッグ監視・予測および変化の分析」そして「気候の変化と食糧や水資源、エネルギーの安全」などのテーマに関して専門家たちが討論を繰り広げた。中国気象学会理事長で中国科学院のアカデミー会員である秦大河氏は、「世界的な気候の変化などの環境問題が中国での生態文明の構築に与える影響について、我々は十分に理解を深める必要があり、気候の変化が中国にもたらす挑戦や気候の変化が与える脅威への対処、気候の変化によるリスクの軽減、気候の変化に対する適応力の強化などについて積極的に対応しなければならない。そして持続可能な発展力と密接に関係している問題を優先的に解決することに加えて、学術分野の枠を超えた協力について積極的に検討し、科学技術界や政策制定者、民衆など利益にかかわる者たちが一致団結して、中国における「未来の地球」計画を共に展開することが求められる。

 

中国のスモッグ対策の問題について言及した際に、秦氏は「3年から5年以内でスモッグ問題の解決を目指すのは非現実的だが、30年もかからないだろう」という見方を示した。石炭は中国の主要な燃料であり、国内のエネルギー構造を短期間で転換させるのは不可能だ。しかし、現在中国では風力や太陽エネルギーなどの新エネルギーの発展が目覚ましい。これら新エネルギーの利用比率が大幅に上昇すれば、石炭の使用量の削減につながることだろう。さらに一部の国々ではスモッグ対策のために30年から50年もの年月が費やされている。スモッグ対策における彼らの経験は、中国にとって大いに手本とすべきものがある。

 

人民中国インターネット版 2014年7月11日

 

 
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