2100年前の漢代、張騫が二度中央アジアに遣いに出て、中国とユーラシア大陸、西洋をつなぐ陸のシルクロードを開拓した。それから500年の時を経た2013年、中国の習近平国家主席が、カザフスタンのナザルバエフ大学で講演を行った際、再び「シルクロード経済ベルト」の概念を提出し、さらに東南アジア訪問の際には、21世紀の海のシルクロード建設を提唱した。中国の域内だけでシルクロードを再建するのではなく、世界各国が共に参与し、全世界に利益をもたらす発展の道を造り上げようと呼びかけている。
2014年、「グリーンのシルクロード」がエコ文明貴陽国際フォーラム2014年次会議に取り入れられ、各国の政府要人や経済学者らが討議する一つの重要な議題となった。国内外のゲストは「グリーンのシルクロード」の共同建設をテーマに、新時代のシルクロード建設とエコ・環境保護協力、シルクロード建設と人文・経済・貿易協力、貴州とシルクロード、コネクティビティなどの議題について、深い交流・検討を行った。
「シルクロードの核心はコミュニケーション、連結とコネクティビティで、長い歴史を持つ文化交流と文明交流のルートです。それは東西交流だけでなく、人と人との間の海洋や国境を超えた接触をも含んでいます」と、オーストラリアのケヴィン・ラッド前首相は語る。平和を前提とした経済・文化・技術交流は人類進歩の重要な表現であり、中国の「グリーンのシルクロード」建設という提案は、気候の温暖化、土地の砂漠化など世界的な問題を解決に導く作用を持つだろう。
中国が海・陸シルクロードの構想を打ち出したことに対し、マルタ共和国のマスカット首相、バヌアツ共和国のハムリニ首相、タイのスラキエット・サティアンタイ前副首相はすべて十分な信頼と賞賛を寄せている。彼らはこのような構想は各国間の文化の絆となるばかりか、平和の絆ともなりうると考える。同時に、みなそれに参与することを望み、中国と重要な協力パートナーシップを構築したいと希望している。
中国の戴秉国前国務委員は、「漢・唐という中国が強盛を誇った時代にも、中国人は始終シルクロードにおいて平和や友好交流、協力をもたらす使者であったことを、かつてのシルクロードの歴史が証明しています。21世紀においても、いまだ中国はシルクロードの平和・安定を保つ重要な力です。われわれは共に商い、共に建設し、共に享受することを原則に、世界各国、特にシルクロード沿いの国々と同じ道を歩むことを願い、共に21世紀のシルクロードの建設と、平和で安定した国際的・地域的な大環境を作り上げることに力を尽くします。中国が将来どのように強大になろうとも、これだけは変わることはありません」
今回のフォーラムの主催者として、また新シルクロード構築の重要な位置にある貴州省は、全力をあげて海陸空交通、貿易、人文、文化、教育、観光の建設に取り組んでいる。貴州省の陳敏爾省長によると、貴州省は今まさに、「舞台」という役割を演じようとしており、協力・ウインウインという姿勢で東西南北の賓客を迎え、グリーンのシルクロード建設を促進している。(張春侠=文・写真)
人民中国インターネット版 2014年7月17日
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