APECに観光・レジャーを提供するエリア完成

                    

高原=文 馮進=写真

8月3日午前、北京市懐柔区「最善を尽くしてホスト役をつとめ、APECを迎えよう」をテーマとしたキャンペーンと、燕城水韻長街の一般公開式が懐柔区の雁棲鎮範各荘村で行われた。

範各荘村は北京市雁棲湖エコ発展モデルエリアの東側で、2014年APEC(アジア太平洋経済協力)首脳会議のメーン会場からわずか1㌔のところにあり、APEC会議の開催を支える2つの重要な付属エリアの1つである。

2013年8月から、範各荘村では改造が始められ、幹線道路の両側にある20000平方㍍以上に及ぶ違法建築を取り壊し、村の前身である燕城の姿を再現するべく、北京市園林古建設計研究院に作業を依頼した。

範各荘村の白玉亭・党支部書記によると、かつての燕城は、行商人が行き交う懐柔北部の街道沿いの小さな街であり、旅館、貸かご店、伝統劇の劇場などが至るところにあって、京劇、評劇(華北や東北地方で広く行われた地方劇の1種)、河北梆子(河北省の地方劇)の役者たちが往来する商人のために娯楽を提供していた。そのため、ここでは劇を習う伝統が今でも広く伝承されており、白さんの姉や叔父も幼い頃から劇のお稽古をしてきたという。

燕城の以前の姿を再現するため、村は専門家を招いて、範各荘村の歴史について考証を行ってもらった。すると、今まで燕城という名は燕(春秋戦国時代の国の1つで、戦国の七雄の1つ)との関わりからその名を得たと思われていたのが、そうではないことが分かった。燕城について最初の記録は宋代のもので、当時、ナシの花を好んだ遼(宋代に東北・華北地方を領有していた国)の蕭皇太后が、毎年しばらくこの地に滞在しナシの花を楽しんでおり、蕭皇太后は幼名を蕭燕燕と言ったために、この地が燕城と呼ばれるようになったという。

現在、かつての燕城のたたずまいが復元され、水韻長街として正式に一般公開され、観光客を迎え入れるようになった。中国北方の民家建築の特色を目玉とする燕城水韻長街は、欧米情緒あふれる頂秀小鎮とともに、APEC会議に観光、ショッピング、レジャーなど全面的な付属サービスを提供することになるだろう。

白さんによると、範各荘村は今回のAPEC関連の建設事業において最も利益を受けるところであり、今後、観光業による収入は年間3000万元に達すると見込まれている。

燕城水韻長街の一般公開式の後に、さらにAPECボランティア宣誓式が行われ、式に出席したゲストたちは、APEC会議にサービスするタクシーに、APECと書かれたステッカーを配った。

 

範各荘村は農村の特色ある観光業を開発するために、村内の目抜き通りに「燕城水韻長街」を建設した。この一般公開の日、村民たちは獅子踊りやヤンコ踊りをして、鳴り物入りで現場の雰囲気を盛り上げた

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