サービス産業が雇用を創出

 

7月7日、米国誌『フォーチューン』が発表した2014年の世界企業500社の中に初めて中国企業が100社入り、その中で中国石油化工グループ(シノペック)は第3位にランクされた。初めて500社入りした呂春風・渤海鋼鉄グループ理事長は「世界経済情勢という大環境がどうであっても、中国企業自身のイノベーション精神が消滅することはなく、企業自身に対して、また中国経済に対して自信にあふれている」と胸を張った。これは中国政府が経済構造を調整する際に望んでいた結果である。

国家統計局のデータによると、目下、中国のサービス産業は急速に発展しており、雇用機会創出力が増し、GDP成長率が鈍化しても、失業率上昇を招いておらず、逆に1000万人の雇用創出という年間目標を繰り上げ達成した。このほか、第1〜3四半期の最終消費の成長率に対する貢献率は48・5%に達し、投資の貢献率を7上回った。これは中国の需給構造に前向きの変化が現れ、中国経済が再び均衡を取り戻したことが一層、明白になったことを物語っている。

世界銀行駐中国代表処の呉卓瑾・チーフエコノミストは次のように指摘している。「中国政府は今年、これまで以上に融資成長率を抑制、過剰生産能力を減少させ、化学工業汚染コストを企業内で処理させ、地方政府予算の制約を受ける政策執行を厳格化している。これらの施策は中国経済を短期的には下降させるが、中長期的に持続可能な発展を推進するための根底からの調整である」

こうした理由で、盧中原・元国務院発展センター副主任は中国経済をウオッチする際には「スピードには少し注目し、モデルチェンジに多く注目する」ことが必要であり、さらに経済の深層の変化を考慮するには、成長率の0・1、0・2の動きに余りこだわる必要はない」と語る。

 

 

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