「漁を教える」を援助理念に

 

国家が貧困を抜け出せるかどうかは、最終的には自主的に発展する能力にかかっている。このため、対外援助を提供する過程で、中国政府は被援助国の人材や技術を育成し、インフラ建設を強化し、発展の基礎を打ち立てることをより重視している。「輸血」と「造血」を共に重んじているのだ。

魏氏は「輸血するだけではなく、相手の体を丈夫にすることがより重要だ。造血機能を与えれば、輸血をしなくても自分で健康になれる。例えば、スーダンのハルツーム製油工場で、私たちは彼らに設備の使い方を教えるだけでなく、中央制御室で働ける現地スタッフを育てている」と話す。

これについて、白書は次のように指摘する。「中国は『人に漁を教える』という援助理念を堅持し、人材育成と技術での協力、ボランティア派遣などを通じ、発展の経験と実用的な技術を他の途上国と分かち合い、人材育成と自主的な発展のための造血機能強化を手伝っている」

2012年9月、エチオピアの23歳の若者ディンカが中国政府奨学金を受け、中国西部の甘粛省蘭州市に留学した。ディンカはいま、蘭州大学干ばつ・草原生態教育部重点実験室の修士課程に在籍し、乾燥地域の農業を研究している。ディンカは「甘粛が模索してきた農業技術は非常に発達し、実用的だ。生産量をアップできるだけでなく、水資源も節約できる。私はこれらの技術をアフリカに持ち帰りたい」と話す。

ディンカと同様、ガーナから来たマリャンも幸運なことに中国政府奨学金を受け、蘭州交通大学環境・市政工程学院で勉強を始めた。中国で3年以上学んだ結果、農業技術の素人だったマリャンは現在、微生物などによる環境浄化技術を研究開発するようになった。彼は自分が中国で飛躍的に進歩したことにとても満足している。

また中国は外交関係を持つ後発途上国にゼロ関税待遇を与え、中国市場を開拓できるようにし、これらの国々の関連産業の発展を促している。

2008年以来、中国は5年連続で後発途上国にとって最大の輸出市場になっており、これらの国々の輸出品の23%を受け入れている。

 

 

人民中国インターネット版
人民中国インタ-ネット版に掲載された記事・写真の無断転載を禁じます。
本社:中国北京西城区百万荘大街24号  TEL: (010) 8837-3057(日本語) 6831-3990(中国語) FAX: (010)6831-3850