2014年中国外交の「小さなシーン」を振り返る

 

 

中米元首の瀛台夜話、ウォータキューブでのAPEC各エコノミー首脳の集合写真、「手を繋ぐ良き兄弟」、ニュージーランド・マオリ族の歓迎の挨拶、ファーストレディーの書道……今年の中国外交が得た一連の新しい重大な進展は、人々に深い印象を与えた。こうした外交の「小さなシーン」の1つ1つが、中国外交の新たな物語を綴り、新たな理念を反映している。中国新聞網が伝えた。

■シーン1:瀛台夜話

場景:習近平国家主席とオバマ大統領は昨年の米国カリフォルニア州サニーランズ会談に続き、11月11日夜に中南海・瀛台で再びノーネクタイの会談を行った。散歩から会談、晩餐会、そして茶会と、夜風は強かったものの、両氏の話は尽きず、午後9時15分終了の予定が、夜も更けた午後11時になってようやく別れを告げた。

論評:これは2014年の中米関係における重要なシーンであり、今年の中国と大国との関係の縮図でもあった。過去1年間に中米の新型の大国関係は重大な早期収穫を得た。特に気候変動対策、ビザの相互円滑化、両軍の相互信頼メカニズムの構築において重要な進展を得た。中米関係が大きく前進すると同時に、中露戦略的協力パートナーシップも高水準での運用を継続し、両国は重大な協力事業でブレークスルー的進展を得た。また、習主席の歴史的訪欧、李克強総理の年3回の訪欧によって、中国・欧州関係は新たな水準にまで高められた。

■シーン2:北京APEC、各エコノミー首脳の集合写真

場景:11月10日夜、北京・ウォーターキューブで、APEC各エコノミーの首脳が中国の特色ある服装を身にまとい、中国風の集合写真を撮影した。習主席は「上善は水の若し」という言葉を用いて、ウォーターキューブを選んだ理由を説明した。APECの縁は太平洋の水によって結ばれているからだ。中国で13年ぶりにAPEC会議が開かれた。中国は「アジア太平洋の夢」というコンセプトを初めて打ち出し、北京が再び世界の焦点となった。

論評:今年の中国外交のキーワードの1つは「主催国」だ。上海でのアジア信頼醸成措置会議(CICA)首脳会議から北京でのAPEC会議まで、「アジア新安全保障観」から「アジア太平洋の夢」まで、世界の注目を集めたホームグラウンド外交において、中国は舞台を用意しただけでなく、「劇を演じた」。今年の世界・多国間外交の舞台において、中国の理念、中国の案は新型の国際関係構築に斬新な構想を提供した。

■シーン3:手を繋ぐ中国とタジキスタンの元首

 場景:9月14日午前、タジキスタンのラフモン大統領夫妻がドゥシャンベの空港で習主席夫妻を見送った時の場景だ。習主席の今回のタジキスタン訪問中、ラフモン大統領は数度習主席と手を繋ぎ、両国の友好を示した。ラフモン大統領は、タジキスタンの民族習慣では、良き兄弟は手を繋いで前進することを説明した。

 論評:中国とタジキスタンの元首が数度手を繋いだことは、中国と周辺国が手を繋いで前進することの現実の描写だ。「親、誠、恵、容」の周辺外交理念の下、中国は「1ベルト、1ロード」構想を打ち出すとともに、周辺国が「相乗り」することを歓迎。すでに沿線50数カ国が前向きに参加に応じており、中国と周辺国の利益共同体、運命共同体の構築が大きく前進しようとしている。

■シーン4:習主席をマオリ族が歓迎

 場景:ニュージーランド訪問中、習主席夫妻は鼻をくっつけ合う伝統的挨拶を受けた。

 論評:今回の南太平洋訪問によって、新時期の中国外交の外遊は五大陸をカバーした。わずか2年間で習主席と李総理の足跡は五大陸50数カ国に及び、各国の大統領や首相など延べ500人近くと会談し、全世界をカバーするパートナーシップ網を形成した。国家の大小、距離の遠近にかかわらず、志や理想が同じであればパートナーだし、小異を残して大同につけば、それもパートナーだ。非同盟、幅広い交友。これが中国の外交スタイルだ。

■シーン5:会談の合間の李総理

 場景:一国の指導者が16カ国の指導者とそれぞれ会談するとは、どういうペースなのか?これはセルビアで第3回中国・中東欧首脳会議に出席した際、李総理が実際に直面した状況だ。合間の5分間に休憩を取れるだろうって?実際はできないのだ。李総理は会談を終えて外国首脳を見送り慌ただしく席に戻るや、随行する各大臣に取り巻かれ話し合いをしていた。李総理は始めから終わりまで水を口にする暇さえなかった。

 論評:こうした息つく間もない日程は、第18回党大会以来の習主席と李総理の17回の外遊において一貫している。また、まさにこうした過密の日程によって、今年は中国外交にとって名実ともに実り多い年となったのだ。

■シーン6:彭麗媛夫人がミシェル夫人に書道を教える

 場景:「中国書道は余りにも美しい。今後もっと練習しなければ」。米国のファーストレディー、ミシェル夫人は初の単独訪中で、習主席の彭麗媛夫人と共に北京市内の学校で書道の腕前を披露した。ミシェル夫人は「永」と書いて彭麗媛夫人に贈り、彭麗媛夫人は返礼に「厚徳載物」と書いた。彭麗媛夫人がミシェル夫人に筆の持ち方の手本を示している場面が放送されると、全世界の注目を集めた。

 論評:今年の中国外交に「ファーストレディー外交」は明るい彩りを添えたと言える。パリでは病気の子どもを見舞い、北京では解放軍芸術学院に外国からの賓客を招待し、ブリスベンではコアラを抱く……彭麗媛夫人が外交関連の活動で見せた親しみやすさと優雅さは、中国国内で好評を得ただけでなく、国際世論も「ファーストレディー外交」が中国のソフトパワーを押し上げたことを称賛した。(編集NA)

 

 「人民網日本語版」2014年12月29日

 

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