山西省南部で29年間実施

 

かつて山西省臨猗県では全県の農村に100カ所余りの「人口講習所」を設立した。写真は「人口講習所」へ計画生育に関する講座を聴きに向かう村民たち

衛彩雲さんは、朝早くに起き、まずは満1カ月になったばかりの娘の世話をする。その後、小学校5年生の息子に朝ご飯を作る。

衛さんは今年32歳。彼女にとって、息子と娘を共に持つことは、この家族のために叶えられる最も大きな願いだ。「当時は2人目の子どもが欲しいとはあまり思いませんでした。でも、一人っ子ではあまりにも寂しいだろうと考え直したんです」。翼城県では、農民が2人目を出産することはとても一般的で、当地の計画出産政策にも違反しない。

翼城県は山西省南部にあり、河南省、陝西省と隣接している。同県は29年前から始まった「第2子計画出産」テストの地として一躍有名となった。全国で「一人っ子」政策が実施される中、翼城県の農民家庭では2人目までの出産が許されていた。しかし、「晩婚、晩産、インターバル」という三つの条件を満たさなければならなかった。つまり、満24歳を過ぎてからの1人目の出産、満30歳を過ぎてからの2人目出産が許される。

このテストは初めから好スタートを切ったわけではなかった。だんだんと、農民自身らが概念を変えていったのだ。結婚する時期が遅くなっても、2人目の出産に年齢制限ができても、かつてのようにあちこちへ隠れることなく、堂々と第2子を出産できるということを彼ら自らが理解するようになったからだ。

計画出産管理員の車月蓮さんは「以前、私たちは20歳くらいで結婚していました。現在では、25歳くらいで結婚しているため、5年で1世代とすると、ちょうど1世代違いますね。以前は100年で5世代でしたが、現在は4世代になっています」と言う。(文=張春侠)

 

人民中国インターネット版 2015年1月

 

 
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