石丸大輝「何度来ても、いつも新しい発見がある」

 

 何度中国に来ても、いつも新しい発見がある。

 今回の訪中で、好奇心がくすぐられる体験といえば、学生との交流よりも、人民中国雑誌社の方々との交流のほうがはるかに素晴らしかった。「今の日本は、中国なら決して主流になれない過激な意見が書店のベストセラーに並び、歪曲した自由主義が体現されている。日本は山月記でいう虎になりつつある」と本気で心配する王衆一編集長のお話は、いずれも興味深く、私の心に響いた。

 その王編集長が「別に今回の招待旅行は中国となじみの深い方ばかりでもかまわないんです。毎回必ず何か新しい発見があるはずなので。」と仰っていたのが、私にとって大きな励みとなった。パンダ杯招待旅行が見せてくれた中国、それは人民中国エリート記者たちの顔。

 また、パンダ杯招待旅行ならではといえるもう一つの特色は、日本人参加者同士の交流が実にしっかりしていたことである。読書家の倉澤さんや記者の平原さんのように自分の意見がきっちりとした参加者に多く恵まれたおかげで、夜も部屋で議論が活発になされた。毎晩参加者全員で真面目に延々と語らい続けたのは、大変新鮮な経験だった。


人民中国インターネット版

人民中国インタ-ネット版に掲載された記事・写真の無断転載を禁じます。
本社:中国北京西城区百万荘大街24号  TEL: (010) 8837-3057(日本語) 6831-3990(中国語) FAX: (010)6831-3850