李克強総理、政府活動の3要点を強調

 

国務院の李克強総理は5日政府活動報告を行い、今年の政府活動をうまく成し遂げるには、次の3つに力を入れるべきだと強調しました。

第1はマクロ経済政策を安定させ、充実させることです。積極的な財政政策と穏健な金融政策を引き続き実施し、事前調整とミクロ調整やターゲット・コントロールをいっそう重視し、増額した資金を効果的に使い、遊休資金を活性化させ、脆弱部分を重点的にサポートします。ミクロ経済の活力でマクロ経済の安定を支え、供給を革新して需要の拡大をもたらし、構造調整で総需給の均衡を促し、合理的な範囲内での経済の推移を確実に保ちます。

積極的な財政政策には、力強さと効率アップが必要です。今年度は財政赤字を前年度比2700億元増の1兆6200億元とし、財政赤字の対GDP比を前年度の2.1%から2.3%に引き上げます。内訳は、中央財政赤字1兆1200億元(1700億元増)、地方財政赤字5000億元(1000億元増)とします。

穏健な金融政策には、緩和と引き締めの適度な力加減が必要です。広義マネーサプライ(M2)の増加率の初期目標は12%前後とするが、実際に実施していく中で経済発展の必要に応じて多少高くなってもかまいません。

第2に安定成長と構造調整のバランスを維持することです。わが国の発展は、3つの時期の重複、つまり成長速度の変換期、構造調整の陣痛期、過去の刺激策の消化期の同時到来という矛盾に直面し、資源・環境の制約が増し、労働力など生産要素のコストが上昇しており、「大規模な投入、資源・エネルギーの高消費、数量拡大の偏重」の発展パターンはもはや続けられません。そのため、安定成長の中で構造の最適化を促さなければなりません。つまり、成長速度を安定させ、経済の穏やかな推移を確実に保ち、住民の就業と所得の持続的な増加を確保します。構造調整・パターン転換に有利な条件を作り出し、構造調整を進め、安定成長の基盤を打ち固める必要があります。研究開発への投入を増やし、あらゆる生産性を高め、質の向上、基準の確立、ブランド作りにいっそう努めます。サービス業と戦略的新興産業の割合とレベルの向上を促し、経済発展の空間構造の適正化をはかり、新たな成長分野と成長点の育成を急ぎ、発展の中で構造の高度化を、構造の高度化の中で発展を実現することが求められます。

第3は、経済・社会発展の新たな原動力を育成、創出することです。現在、経済成長の伝統的原動力が弱まっているため、構造的改革、革新駆動型発展戦略の実施スピードを上げ、旧型エンジンを改良し、新型エンジンを開発しなければなりません。(Mou keiko )

 

中国国際放送局日本語部より 2015年3月5日

 

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