7%の経済成長率目標、海外メディアの注目を集める

 

第12期全国人民代表大会(全人代)第3回会議が5日に北京で開幕した。李克強総理は国務院を代表し、政府活動報告を行い、今年のGDP成長目標を7%前後に設定することを発表した。西側の主流メディアはこれに関心を寄せ、大々的に取り上げた。そのうち中国経済の成長目標が低下したことが、特に注目を集めた。

ウォール・ストリート・ジャーナルは5日、「中国で年に1度の最大の会議の開幕に当たり、中国は今年の経済成長目標を7%前後に引き下げ、中国の指導者が称する、より低い成長率を特徴とする中国経済の『新常態』(ニューノーマル)を開始した。李克強総理は木曜日の政府活動報告の中で、中国経済が直面しているリスクを列挙した。これには投資の伸び悩み、余剰生産能力、デフレの圧力、人々の社会・福利改善の需要の拡大が含まれる」と報じた。

ウォール・ストリート・ジャーナルは、「李総理は木曜日の政府活動報告で、これまでよりも厳粛な口調だった。李総理は成長率のさらなる低下を防ぐ必要性について何度か触れた。中国の目標は、政府が改革と安定成長の間でバランスを取ろうと努力していることを示した。中国政府は、財政赤字を拡大し、輸出入の成長目標を引き下げ、需要に応じてマネーサプライを増やすと表明した。政府はまた、医薬品およびエネルギーの価格を引き下げ、国有企業改革を推進するとした」と伝えた。

ニューヨーク・タイムズは最新の記事の中で、「中国は今年の経済成長目標を『7%前後』に引き下げた。この変化は予想通りであったが、これは中国共産党のより持続的な発展へのモデルチェンジの決意を示した。専門家によると、この比較的ゆるやかな成長目標により、中国政府は経済成長の絶対的な速度ではなく、その構造に注目すべきという合図を出した」と分析した。

米CNNは5日、「中国政府は今後1年の経済成長目標を打ち出し、GDP成長率を7%前後に設定した。多くの国の数値はこの数値と比べて見劣りするが、中国の過去30年間の2桁台の高度成長と比べると、実際には非常に低い数値である。しかし中国政府はこの数値をそれほど懸念していない。経済改革が前進を続ければ、労働市場が安定を維持し、政策制定者はこの緩やかに拡張する新常態に慣れるだろう」と報じた。

英BBCは、「中国は2015年の経済成長目標を7%前後と設定した。李総理は、中国経済の鈍化の圧力が今年拡大し、昨年よりも困難な状況を迎えると指摘した。李総理は、GDP目標を7%前後に設定したのは需要と実現性を考慮してのことであり、この速度ならば長期的に発展を維持し、同時に十分な雇用を実現できると述べた」と伝えた。

INGグループのエコノミストのティム・コンドン氏は、「中国政府は野心あふれる業務日程を制定し、経済構造のモデルチェンジにより経済成長率の低下の問題に対応している。中国政府は必要な時に赤字を拡大し、より多くの空間を切り開く必要がある。政府は過度な景気刺激を避けることを決定したようだ」と分析した。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年3月6日

 

 

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