段世傑委員:「中国サッカーは純粋な市場化になじまない」

 

グループ会議に出席する段世傑委員

「中国サッカー改革全体プラン」が先日、中央改革全面深化指導グループの審議を通過した。中国サッカーはいつアジアを突破できるのか、再び全国民の注目を集めている。

中国人民政治協商会議第12期全国委員で元国家体育総局副局長の段世傑氏は2015年3月4日、全国政協第12期第3回会議体育界別委員グループ会議の合間に取材に応じ、中国サッカーは20年にわたって大きな進歩がなく、主な原因はサッカーのトレーニング・試合の完全な市場化管理を実行したことにあると指摘した。また、改革の根本的な活路は市場化と挙国体制を結び付け、サッカー分野で長年にわたって存在している問題を解決することにあると述べた。

段氏によると、全国サッカー業務会議は1992年、中国のサッカーは必ずプロ化の道を歩まなければならないと提議した。その後、サッカーのプロ化の試験が始まった。これはサッカーを完全に市場化したことを意味した。しかし振り返ってみると、実はサッカー市場化の条件は当時まったく成熟していなかった。1992年以前、中国のサッカーの成績はアジアではとても良かったが、20年以上が経って成績は逆に悪くなった。大部分の五輪競技など、改革のなかった競技はまだ挙国体制を踏襲し、成績が逆にかなりアップした。

段氏は次のように解説する。「純粋な市場化の道を歩めるかどうかは市場の成熟度で決まり、成熟した市場は絶対に法律と道徳の双方から制約を受けます。これは野菜と肉の生産のようなものです。もしお金だけではかり、さらに法制が不健全で法の執行が行き届いてなかったら、食品の安全の問題が出てきます。私たちのサッカーは現在、市場が成熟していないという問題に直面しています。私たちがまだ発展段階にあるという事実を認めなければいけません」(文・写真=王焱)

 

人民中国インターネット版 2015年3月6日

 

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